20111024 日経ビジネス

■岡藤正広 伊藤忠商事
自分の仕事ができない理由を社内のルールや外部環境のせいにする人が多いんですよ
僕の経験から言っても、仕事ができない人間ほどルールに対して細かい文句を言う
いまだに「リーマンショックの影響が」とか言い訳してるやつがいるからな
みんな、戦う条件は同じでしょう
それなのに、結果が出ない理由を社内ルールや外部環境にしたって、面白くないだろうに
スポーツも仕事もルールがあるから、面白いわけですよね
僕は、プロの商売人は常に、結果で語るべきだと考えます

僕の尊敬する京セラ創業者の稲盛さんがこんなことを言っているんですね
彼が最初に京都で会社を創業したとき、まずはその町でナンバーワンの会社を目指したそうです
実際にそれを達成すると、次は区内のナンバーワンやと
そうやって京都一、日本一とコツコツと目標を上げていきながら、今の世界企業、京セラを作りあげていったんですね
だから、手の届く目標を掲げて、達成していくのが、成長への確実な方法と違うかな
経営でも僕は経営ビジョンというのが、今ひとつ好きじゃない
10,20年後の自社の目標を掲げてというけれど、先の見えない未来のことに言及しても、当たる確率はほとんどないよね

もちろんね、そういう長期的な視点を持つことは大事ですよ
ビジョンをしっかり固めて、そこから現在の経営に落とし込む考え方の重要性もわかります
けれど、僕はやっぱり、実現できる目標を掲げて、それをコツコツ達成していくほうが肌に合っている
その積み重ねの結果が、頂点につながっていくという経営スタイルです
まあ、職人型とも言えるのかな

あとね、最後にいっておきたいのは、商売は結局、人と人との信頼関係で決まるということです
商売の損というのは頑張ればなんぼでも取り返せる
けれど、人の信用は一度失うとなかなか取り戻せません

■ジョージ・ソロス
残念ながら銀行危機では、ユーロ圏指導者たちは間違った対策を取ろうとしている
具体的にいうと、欧州首脳は銀行システムへの保証ではなく、銀行システムの資本増強について検討している
しかも、ユーロ圏全体でまとまって取り組むのではなく、各国別に資本増強を図ろうとしている