◼︎20140602 日経ビジネス

◼︎藤森義明 LIXILグループ
事業環境は常に変わっていきます
一度成功を収めても、同じ手法で再び成功できる保証はありません
むしろ、同じ手法に固執すればライバルに追い抜かれるリスクが高い
常に変化を感じ取り、自らも変化し続けなければ、グローバル競争で勝てない時代です
社員たちに変革を求める経営者はいますが、自ら変革を実践できている人はあまり多くない

私がGEにいた25年間で、2人の名経営者の下で働きました
ジャック•ウェルチ前会長と、ジェフ•イメルト会長です
GEが、世界を代表するエクセレントカンパニーとして君臨し続けられているのは、やはり彼らをはじめトップの決断が明快だからだと感じます
では、どのような基準で決断を下すのか
それは明確です
会社の10年後の姿を考え、過去の成功体験にとらわれずに事業ポートフォリオを組み替えていく
そこには、先輩経営者やOB、あるいは自身の出身部署に対する遠慮など一切ありません
ウェルチ氏は、レグ•ジョーンズ元会長というこれまた名経営者の後を継ぎました
ウェルチ氏は後継として本命視されていなかった
ダークホースで選ばれた理由は、ジョーンズ氏が「自分が築いたものを壊してくれる存在」と考えたからだとか
そのあと、ウェルチ氏は実際にジョーンズ氏が築いたGEの形をぶち壊していきました

ウェルチ前会長の指針は「業界で1位の事業、もしくは2位で1位になれる事業以外は撤退」でした
そこそこの業績を上げていたとしても、業界トップになれないのなら必要ないという判断です
いわゆる「選択と集中」の先駆けとなる手法を実践した

判断に過去のGE経営者は一切の口出しをしませんそれが現リーダーの考える、最適な成長への道だからです

育てなければいけないのは、自分の分身ではない
会社を新しい道へと導く、組織にとっての後継者です
この勘違いが、経営者の決断を鈍らせます

トップにはそれなりの覚悟が必要です
「前任の社長が描いた路線を踏襲します」では、今後勝ち残っていくのは難しいと思います

イメルト氏
「...CEOの一番重要な仕事は決断すること。その権限は絶対だ。どんな反対意見を持ってもいい。ただ、最終的に決めるのはCEO。いろいろな意見を聞いた上で俺が決めたなら、その決定には必ず従ってくれ」

リーダーの仕事は決断すること
そして、決めたからにはメンバーや社員を巻き込んで、その目標に向けて突き進んでいく
重要なのは、議論は常にオープンにして、誰でも語れる空気を作ること
心から議論を交わし、最終的にリーダーが決断を下す
リーダーの決断に対して、メンバーはぐずぐず言わずについていく
それではイエスマンばかりになると心配する人もいるでしょう
ですが、何の疑問も持たずにリーダーの言うことを聞く人と、自分の意思を持って働く人は明らかに違う
イエスマンにならないために心掛けるとするならば、リーダーの代役に自分がなったらどうするかを常に意識するのが効果的です

決断の判断基準は、会社の10年後やもっと先での成長を考える
これが基本です
そのためには、明確なビジョンと、それを達成するための戦略が必要です