2012年12月

20120611日経ビジネス

■20120611日経ビジネス

■トリドール
粟田社長は「セントラルキッチンにすればかなりの利益が出るだろうが、集客に結びつくかどうかは分からない」と導入に疑問を呈する
「外食と中食の境界線が曖昧になる中、飲食店のライバルは、もはや同業他社ではない。飲食店が無機質になれば、最大の競争相手であるコンビニに負ける。手作り、出来たて、手間暇を掛けるのがウチの強みであり、顧客の支持につながっている」

■上西京一郎 オリエンタルランド社長
問:
日本の人口は減少していきます。リピーターを獲得するための一番の方策はなんでしょう
答:
まずはハード面でパークへの関心を常に持っていただくこと
もう一つ大切なのは、そのハードを生かす「人」の部分ですね
キャストの皆さんがゲストの方々に高いホスピタリティーの心を持って対応する
これを続けることだと思います

問:
日本の企業がなかなかできないことに「値上げ」があります
東京ディズニーリゾートは昨年、値上げをしましたが、踏み切る基準などはあるんですか
答:
何年ごとといった基準はないんですが、考え方はあります
パークのバリューが値上げをしてもいいと思われるレベルに1つ2つ上がった時には、アトラクションなどに投資をしているので値上げもするということですね
もう一つ大事なのがやっぱり市場調査と言いますか価格感度ですね
これはしっかりと見極めながら、じゃあ300円なのか400円なのかと最終的にジャッジしていく
これを繰り返していくということですね

問:
施設として新しく追加されたものなどを定量的に判断するんですか
それとも定性的な何かがあるのですか
答:
基本的にミックスなんですけれども、やはり定性的な部分のほうが多いですね
定量的というと、その間にいくら投資したからこれだけあげようということになります
ただ、それだけでやっていくと完全な内輪の論理になってしまいます
アトラクションやエンターテイメントなどについて、常にゲスト満足度調査をしているんですね
それが本当にゲストの方々に受け入れられているのかどうか
どっちかというと後者の定性的な部分を大事にしながら、判断する時はそれを合わせて、じゃあ、やらせていただこうかと


価格ってむやみに下げると、じゃあ、今までの価格って何だったの
と皆さん思いますから。
そう思われてしまうと従来の価格の価値が完全に毀損されてしまいます
私どもは基本的には我慢しようということで、ホテルでも過去に値下げはしていません


■伊藤瞭介 山水電気 元社長
本来サンスイのような専業メーカーは、ただ部品を組み上げて製品を作るだけでは生き残れません
存在し続けるためには、いくつかの条件があることに気づきました
まず一つは絶対にリストラをしないこと
新しい価値を生み出すことができるのは、尖った才能を持つ人材であり、彼らが最大の財産なのです
かつて専業メーカーには、必ず才能溢れるタレントがいました
彼らの多くは組織に迎合せず、一匹狼のような存在です
専業メーカーは、扱いにくいタレントを、窓際に追いやることなく、処遇する文化を持っていた
ところがリストラに走ると、こうした人材が真っ先に会社を去ってしまう
彼らは、企業のブランドや心意気にロイヤルティー(忠誠心)を感じるからこそ、会社にとどまってくれる
リストラは社員の失望を買います
一度でもやると、もう二度と立ち直れません。それはなぜか。
企業文化を失うからです
文化は金では買えません
日本企業はそこに気づいてほしい
企業文化は、従業員と顧客が時間をかけて作り上げるものです

経営者が短期の業績や株価ばかりを気にするようになると、とにかく数字を伸ばそうと、新鮮味にかける商品を次々と投入することになりがちです
また、得意分野だけでは目指す規模に達しないという理由で、多角化を進めてしまう
こうなったら、専業メーカーの強みは失われます

企業規模が大きくならなくても、社員が幸せで、顧客に新しい価値を提供し続けられることのほうが、拡大路線を突き進むことよりも重要なのではないか、と

これからは再び専業メーカーが脚光を浴びる時代になると確信しています
モノが溢れる今の時代、特徴のない商品では消費者の心を捉えられません
顧客に感動を与えるものづくりを続けられるよう、経営者が歴史に学ぶことを願ってやみません


20120604 日経ビジネス

■20120604 日経ビジネス

■パナソニック
「白物家電の売上高構成比がAVを逆転するのは恐らく数十年ぶりのことじゃないか。テレビ事業の不振をカバーできるかどうかは分からないが、白物には販売拡大の余地が大いにある」パナソニックでアプライアンス(生活家電)を担当する高見和徳専務はIR説明会でこう話した

今回パナソニックが発表した2012年度事業戦略の見通しでは、消費者向け家電売上高2兆3850億円のうち、白物家電が1兆2460億円と5割を超え、AV家電との地位が逆転する
パナソニックによるとこうした現象は、少なくとも1949年の旧松下電器産業の株式上場以降は皆無で、それ以前の記録は分からないとのことだ
そもそも白物家電部門は常に営業利益率でAV部門を上回る「優等生」だった
過去7年間の平均で見ると、AV部門の営業利益率が2.4%にとどまるのに対し白物家電は5.9%

白物家電の成長を支えるのが新興国を中心とした海外の旺盛な需要増だ

■坂根正弘 コマツ会長
危機に直面してコマツは底力を見せました
当時の河合良成社長が陣頭指揮を執って、2年間でキャタピラーに負けない品質のプルドーザーを作り上げたのです
ここで重要なのは開発対象を当時主要であったブルドーザー2機種に絞ったことです
「この2機種だけは絶対に負けない」というように、メリハリをつけました
河合社長の言葉で大事だったのは「攻撃は最大の防御なり」です
何事も守りに入ってはジリ貧になるだけです

当時のコマツはキャタピラーに技術で劣っていたが、強みはあった
現場のチームワークとか、目標に向かって突き進む力強さとか
強みというのは、どこの会社でも探せばあります
それを見つけるのが第一歩ですね

商品や技術は必ず追いつかれます
モノがあるのですから分解すれば秘密が見えてしまう
ダントツ商品は競争力のベースになるものですが、いくら優れていても長くは優位性を保てません
次に目指すのが「ダントツサービス」になります
顧客の困っていることを解決する商品単独ではないサービスを指します
ハードの強みを生かしたソフトのイメージですね

顧客は企業価値を評価しつつ、売り上げと利益という対価をいただき、企業価値を創る存在でもあります
だから極めて当たり前のことかもしれませんが、企業価値活動においては、顧客が最も大切な存在だと結論づけました
企業は常に顧客の方を向いて経営をしていくことが、価値の増加に近づいていくことになります
それならば、最も大切な存在である「顧客」にとって「なくてはならない会社」になればいい
それがダントツ経営の目指す姿です

ダントツ商品でダントツのサービスを提供し、顧客の経営にまで関与する
経営トップ同士に信頼感が生まれれば、鬼に金棒
コマツから離れられなくなります

顧客にとってなくてはならない会社になるという目標に向けて何をすべきか
それを示すのがトップの役割になります
明確なゴールを設定して、わかりやすく示す
そして社内が同じ方向を向いて知恵を絞り、汗を流す仕組みを作ります
「着眼大局、着手小局」と言っていますが、トップは大きな方向性を示しつつ、何をすべきかを小さなレベルで具体的に示さなければ、社内に伝わりません
「見える化」という要素が大きなカギになります
経営トップがマーケットや社内で起きていることを、いかに早く見るか
見えていれば、確信を持って判断できます
見るための仕組み作りが大切になります
もう一つ付け加えると、私は常々、言葉力がトップの命だと考えています
人を動かすのは言葉です
大切なのは「知行合一」
トップは言葉と行動を一致させなければなりません
行動と実績に裏打ちされてこそ、言葉が力を持ちます

■まつもと ゆきひろ ruby開発者
ソーシャルゲームの健全性が問題になっている
私はソーシャルゲーム各社の判断は早く、一連の問題に真摯に対応していると思う
ソーシャルゲームは2007年に本格的に始まり急成長してきた
産業自体が未熟で、システムの制度設計も自明のものではなかったし、サービス内容もどうあるべきか判断がつきにくい部分があったはずだ
言わば手探りの状態で立ち上がってきたので、最初から問題点を予測することはどうしても難しかっただろう
産業の成長に従って、自主規制や法規制を加え、健全で成熟した産業に育てていく
今回もこうした流れになっており、私は評価している

今回の規制でコンプガチャが廃止になり、新たな方向を目指すことになれば、今までとは違ったゲームに変化するだろう
人と人がネットを通じてゲームに参加する本来の魅力の向上など、私はソーシャルゲームの今後の可能性に期待している

リーダーになる人に知っておいてほしいこと 松下幸之助

■リーダーになる人に知っておいてほしいこと 松下幸之助


成功する人はどんな人かというと、非常に頭がよく勤勉であっても必ずしも成功しない
何やしらん人を引きつけるような魅力があって、他にも様々な要素があって、それで成功しているんです

「運」と「愛嬌」、そしてその上での賢さ、勤勉さなどの能力、ということを常々強調していました


素直になれば、ものの実相がわかる
本質がわかる
そういう心を養っていくと
正しくものを見られる
したがって賢くなり、聡明になる


商売や経営では相手をくさすことはしない
ライバルのいいところをみて、それを頂戴する


じっとしておっても誰も教えてくれない
自分から聞き出しにいかないといかんな
君自身に意欲がなかったらあかんわけやな
もう諸君は教えられて学んでいくという年とちがう
そうやない、じぶんで学んでいかないといかん
これからも教えてもらえると思っとったら大変な間違いや


一事に成功すれば万事に成功する
一事に成功できない者が、あせって万事に手を出してもそうそう成功するものではない



成功しようと思うのなら、まずは「相手の本質を知る」、つまり「人間というものはこんなもんや」ということを知る
そこから出発していけばいい



迷うだけ迷ったらいい
ただ迷って、道を踏み誤ったらあかん
迷っているあいだはいいわけや
迷っているあいだはじっとして、ぱっと光明が見えるまでは、そのままの姿で勉強していたらいい
今はまた迷えばいい
迷えば迷うほどに偉大なものが生まれる
そやけど迷わんでもいいことを迷ったらあかん
それと、自分の感情にとらわれたらあかん
素直な心がなかったら、そうなってしまう



成功の要諦は、成功するまで続けるところにある



自らの力で、自らの足で歩いてこそ他の共鳴も得られ、知恵も力も集まって良き成果がもたらされる



成功している人を見ると、やはり困難があっても途中でやめずに、初志を貫いていった人が成功してるな
転々とする人は、転々としたことによって成功するという場合もあるけど、概して失敗が多い
だから少々、「ああ、この仕事はもう一つ自分に適しないな」というような感じがあっても、それを押し切って取り組むということに徹する
すると、嫌いだなと思っていた仕事も好きになって、だんだんそこに信用もついてきて、今度はもう自分でやめるにやめられない、否でも応でもその仕事をしないといかんということで、もう腹が決まってくる
こういう人は成功しない



「松下さん、あんたえらい成功しましたな」と言われるけれども、ぼく自身は毎日、やっぱり煩悶(はんもん)したり、ここはいかんというたりして、考えている
それで一喜一憂している
その一喜一憂の連続が、ぼくの姿やな、ほんとうは
はたから見たら、「えらいうまくいっておるな」と、「新聞を見ても非常に儲けている、よく品物が売れているな」といわれてやっているけれども、その実情は随所に問題を抱えている
それが人生というものやな

かなわんなと思うことはあるけれども、それを思い直して、心配があることこそ、自分の生きがいである

悩みというものがある人には、生きがいがある
悩む生きがいがあるわけや
何もかも都合良くいって、いいことずくめであったら、生きがいがなくなってしまう
だから、自分で生きがいをつくらないといけないわけやな
個々に悩みがあるのは結構なことや
それは、うまくっている証拠や



ぼくの体験からいくと、やっぱり勝とうというしゅうねんの強いものが最後に勝つ
90%までそうやな



勝つか負けるかようわからんというときには、しなかったらいいのや
勝つかもわからん、負けるかもわからん、やってみないとわからんという人がいる
ぼくはそんな頼りないことで勝負はようやらん
やる以上は絶対に成功するということを確実にしてやってきたわけや
勝つか負けるかわからんというような賭けなんかしない


熱意が基本にあると、絶えず、寝る間さえも考えるようになる
ぼくも寝る間を惜しんで仕事をしてきた
熱心さは必要に迫られ、切羽詰まったら自然に生まれてくる
なまじ恵まれていて、余裕綽々という状態では決して熱心さや使命感は生まれない
これだけはやらねばならぬということで、切羽詰まらなければいけない
それで初めて一生懸命になれる
このままではいかんという精神的 な切迫感がなかったら、熱心さ、使命感というものは決して生まれない



成功する人の一語一句は全部相手の胸を刺すわけや
そういうものは、刺そうと思わなくても自然に出てくる



やっていいか悪いかということが世間ではわからんことでも、自分の信念によって、これをやらないといかんと思って、やれば、誰かがやっぱりそれを認めてくれる
成功を信じてやるということもいいけれども、成功を信じなくても、これはやらなければならんものやから、失敗してもやるんやと、こう腹をくくる



どんなにつまらんと思う仕事でも、やる以上は精神を込めてやらなければならない
形式的にやっているだけだったら、それはもう、何も身につかんわけや
植木の間を掃除している
葉が落ちている
その落ち方を見て、この植木は傷んでいるからもっと水をかけてやらなければいけないというようなこともわかってくる



一ぺんの講演を聞いただけで非常に感服して偉くなる人と、同じ講演を聞いても聞き流してしまう人とがあるな
成功する人はみんな、一言聞いたらそれを全部生かしている



つまらん仕事やなあと思う仕事でも、それはつまらん仕事ではない、考え方によっては非常に、世の中に有意義な仕事やと解釈できる
そういうふうにかんがえてやらないといかんわけやな

すべてのものが尊く見えるようにならないとあかん
欠点ばかり見ていたらあかんのや
全部長所を見なければいけない
どんな人でも、「ええなあ」と言うようにならないとあかんわけや
「あいつはどうも虫が好かんなあ」と言う人がいるな
ぼくもなんや虫が好かん人もある
、ほんとうは
けれども、そんなことを言うてたらあかん
どんな人でも、虫が好くように考えてあげないといかんわけや
そう考えて全部を生かしてあげるというふうにやらんとあかんと思う


平家物語


祗園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらは(わ)す。
おごれる人も久しからず、
唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、
偏に風の前の塵に同じ。

口語訳

祇園精舎の鐘の音には、
諸行無常すなわちこの世のすべての現象は絶えず変化していくものだという響きがある。
沙羅双樹の花の色は、
どんなに勢いが盛んな者も必ず衰えるものであるという道理をあらわしている。
世に栄え得意になっている者も、その栄えはずっとは続かず、
春の夜の夢のようである。
勢い盛んではげしい者も、結局は滅び去り、
まるで風に吹き飛ばされる塵と同じようである。


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