これで最後ですf^_^;
いやーこの本を読んで竹中さんの本をもっと読みたくなってしまいました。
本当に勉強になりました。

●失業
失業には循環的失業と構造的失業の2つがある。
景気というのはよくなったり、悪くなったりする。
今たまたま不況で有効需要が減っているなら減税でも公共事業でもやって、よくなるまでつなぎの役目を果たしておけばいずれは失業も減る。
これが、循環的失業。
構造的失業は需給のミスマッチ。
構造的失業に対処するには需要を増やすのではなくサプライサイドを変えなくてはいけない。


●ケインズとシュンペータ
ケインズは要素還元的に要素が不足しているからだとか、立詰めでやっていくタイプ。

シュンペータは、この世の中を発展させる原動力は起業の革新、イノベーションだと考えた。
要素に還元できないものを革新という言葉で表して、これこそが資本主義のダイナミズムだとした。
だから、彼は「不況なんて気にするな。不況があるからこそ、悪い企業は潰れ、よい企業だけが残る。だから資本主義は進歩するんだ」というダイナミックな議論をした。


●現代社会
今の世の中はブレーキのないジェットコースターのよう。
それは、ある意味競争の激化ともいえる。
ブレーキをかけたくても後ろから猛然と迫ってくるものに踏み潰されるのが怖くてかけられない。
今までは資本主義と社会主義があって、互いに牽制しあい、それがブレーキの役目をしていた。

市場経済の人口が東西冷戦の終焉で27億から55億へ2倍になった。
マーケットは2倍になって可能性は広がったけれど競争相手も2倍になった。


よい曲があり副次的に大きなビジネスに発展し、結果的に優れたアーティストがそうでないアーティストを駆逐するのはよい。
今の日本は、プロデューサーは売れっ子のAで、作詞作曲はBで、歌は今一番人気のCで、それを新しいドラマの主題歌にしてという風に、こうやってこうやれば勝ち抜けるという形とか計算が多い。
まずビジネス、競争ありきで正しくない人が勝てるという状況、逆にいうと正しくやると負ける状況である。

●政府
政府ができることはたかがしれているし、そもそも大したことをやるべきじゃない。
すっごくシンプルなルールをきちんと作って、その中で私たち個人が思い思い自由に生きるというのが一番いい社会。