リベラルとか保守派とかあまり分かってないのでもっと詳しく勉強したいなと思うこのごろです


●シンクタンク
そもそも日本は
すぐれた才能を結集して自由に自分の国のありかたを研究させるという雰囲気が欠けているのみならず、政治学や国際関係論の高度な学問成果を実践的に現実政治に応用することを制度的に保障するという考え方自体を欠いている


ワシントンの主要な戦略研究所は、2種類に分かれる

ネオコン・グローバリストか
リバータリアン保守派か、
ということである


ネオコンは、
「アメリカの力による世界管理派」のことであり、これをグローバリズムという

ネオコンとは、
アメリカの新保守主義者たちのことで、60年代に、民主党左派の左翼学生であった者たちが、ソビエト共産主義への憎しみのために高学歴の戦略学者となったのち転向して共和党に入党し、80年代以降共和党内で一大勢力を築いている

リバータリアン保守派というのは、
アメリカの伝統的な保守思想の上に花開いた政治思想で、「反福祉・反官僚統制・反税金」を強固に唱える人々である
彼等は、国際・外交問題では、アメリカ軍を外国の領土から引き揚げさせ、アメリカ人は国内で平和に暮らせばよいと主張している



ネオコン・グローバリストは、
アメリカの対日政策は従来どおりこのままの状態を継続させる
ただ、これからはもっと日本から何兆円も資金を引き出して、アメリカの負担を軽くしようとしている


それに対してリバータリアンは、
ヨーロッパのNATO軍からの撤退だけでなく、アメリカ軍を韓国、日本の極東地域からも撤退させろと主張している
撤退したあとは、「日本の民主政治の成長を信頼して、彼ら自身に自分のことは自分でやらせるべきだと」と主張している


「日本はこのあとしばらくはアメリカの軍事的保護の下で生きてゆくしかない」。しかし、私個人としては、リバータリアン派の自助努力の思想に興味がある」


筆者が訪れた日に、
リバータリアン派の拠点、ケイトー研究所では全国から200人ほどの医師が集まってシンポジウムを開いていた

テーマは、国民健康保険制度を廃止したとしても、立派な医師ならば、十分に職業としてやってゆけるかというものであった

ケイトーに結集するような医師たちは、自分の医師たちは、自分の医師としての能力に自信を持っている人々だから、過剰福祉と巨額財政赤字の根源のひとつである保険制度にべったり寄生しなくても自分たちはやってゆけるという研究会であった

反官僚主義の経済学は、
リバータリアニズムの源流であるシカゴ派内の、さらにジェイムズ・ブキャナンらの公共選択学派の主張である


ヘリテイジ財団
トマス・ジェファーソン、レーガン、ミルトン・フリードマンの肖像画がかけられており、ここが「小さな政府」「個人の自由」「堅実な生活」を唱える伝統保守派の拠点であるけっして共和党内でリバータリアン派とは妥協しないが、民主党リベラル、ネオコン・グローバリストとは、はっきりと対立する姿勢をみせている


民主党は、そのリベラル思考に基づき、「世界中の人々の人権と民主政治を守るためには軍隊の派遣も辞さない」という姿勢をとる
我々日本人は、
リベラル派の民主党こそは、海外軍事進出が好きな人々であり、かえって共和党のほうが「いちいち外国の政治にアメリカが干渉することはない」という立場であることを知らなければならない