日経ビジネス

20160704 日経ビジネス

◾︎20160704 日経ビジネス

バブル崩壊が鮮明になった頃から、開発部門全体が「新しいことへの挑戦より、既存技術の改善を評価する空気」に変わった
上司の指示をそつなくこなすことが昇給、出世に結びつく
なにか新しいことに挑戦しようとすると煙たがられる
それはいまも変わらない

2000年代に入り、「挑戦しないことで出世した人」がマネジメントをする立場になると、日本の大企業の研究開発現場は一段と萎縮していく

部下が失敗すると自分の出世が閉ざされると思っているのか、やたらと挑戦を諦めさせる工夫に力を注ぐ

日本の研究開発の重大な問題点の一つとしてPDCAのPばかりやることを挙げている
計画を立てている間は部下は挑戦できないから、新しいことをさせたくない上司には都合がいい
会社の先行きは暗くなる一方だが、逃げ切り世代の上司は自分には関係ないと思っている

新しいことをやりたくない人たちは、そのための開発方針・ルール・規制を社内につくっていった


20160425 日経ビジネス

◾︎20160425 日経ビジネス

◾︎
柳井:
新しいことをやろうと思ったらほとんどが失敗ですよ
あきらめないで失敗から学習し、将来に生かす
これを繰り返すから成功につながる

山極:
ところが面白いことに、生物の進化の観点からすると、この人間の「あきらめない」という特性はやっかいなのです
ゴリラやチンパンジーは、うまくいかないことがあるとすぐにあきらめます
現実を受け入れ、あるがままに生きている
あきらめたほうが無駄がないから、本来は効率的です

柳井:
でも進歩できないですよね

山極:
だから人間は動物と違って進歩したのです



︎20160328 日経ビジネス

◾︎20160328 日経ビジネス

◾︎後藤亘 TOKYO MX会長
経営者は、右手にロマン、左手にリアリズムを持つべきだと思う
苦しい状況でも、夢があれば頑張れる
他方で、現実的な手も打つ
大事なのは問題から逃げずに、正面から向き合うことです

圧力をかけて無理やり従わせようとしても意味がない
みんなが良い組織を作ろうと思うようになる、そのきっかけを与えるのが私の役割だから、何より既存の社員たちの話をしっかり聞くことから始めました

デジタル技術はすごいスピードで進化し、放送界にも急激な変化が起きている
そんな時代に、トップが「よくわからないから任せます」では何もできません
現場がやっていることが分からなければ、判断も評価もできない
現場で頑張っている人たちは、じぶんのやっていることを理解できない人に文句を言われても納得はできない

難しいのは、現場を理解したからといって、なんでも口を出せばいいというわけではないことです
分かった上で任せて、見守り、しっかり評価して、責任は自分が取る
そんな環境でこそ、現場は思い切ったことに挑戦できると思っています


20160215 日経ビジネス

◾︎20160215 日経ビジネス

◾︎大橋徹 コマツ社長兼CEO
ダントツのハードウェアがないと、ダントツのソリューションは生まれない
ソリューションビジネスと一言で言いますが、そのコンセプトは誰でもコピーできる
コピーしたものは結局、長続きしない
米アマゾン・ドット・コムを真似した企業は多く存在しますが、どこもうまくいってない
アマゾンが誇る倉庫管理やロジスティックスの能力を、コピーできなかったからです
そうした観点から、コマツもダントツのハードを開発した上で、ソリューションの形に育てていくことが、競争力の源泉になります

建機のハードについては、参入障壁が非常に高い
建機は販売後5年から10年程度使われ、その後も中古車として転売されて10年以上使われます
メーカーは長期に渡って、修理や部品供給を継続する必要がある
代理店網を作り、サポートし続けないといけない
ここにものすごく手間がかかるのです
新規参入しても、最初の10年ぐらいは利益が出せないでしょう
逆に、市場から退出するのも困難です


20160208 日経ビジネス

■20160208 日経ビジネス

■永守重信 日本電産会長兼社長
当社は若くても意欲のある人には、どんどん仕事を任せ、昇進させるようにしている
もちろん、上手くいかなければ降格することもある
挑戦は責任と表裏の関係だからだ
でも、手を挙げれば何度でも挑戦できるから、一度降格しても復活する人はたくさんいる

意欲も気力もない人は仕事が面白くないから、やがて埋もれていく
日本企業の採用は、大学のブランドよりも「働く心」にもっと焦点を当ててもいいのではないだろうか

当社にとって何より重要な柱は、社員が高い士気を持って仕事に取り組むことである
「1人の天才より100人の凡才」と私は常々話している

20160201 日経ビジネス

■20160201 日経ビジネス


厳しい経営環境に置かれているのは電機業界だけではない
にもかかわらず、産業革新機構は電機業界に対して重点的に救いの手を差し伸べてきた
これまでの累計出資額は約8000億円だが、その半分が電機業界向けだ
そもそも革新機構は、リスクマネーの乏しい日本でベンチャー企業を育成することが主な目的だったはずだ
同社の勝又幹英社長はこう語っている
「シリコンバレーのようにベンチャー企業によって新たな事業が次々と生まれたエコシステムを日本に築き、世代を超えた多種多様な起業家がイノベーションに挑戦しやすくする必要があります」

■山本良一 Jフロントリテイリング社長
1991年の家計消費支出における被服・履物の割合は7.3%でしたが、それが今では4%と約半分です
この数字の背景には、ファッションのカジュアル化と単価の低下が影響していますが、今の人がいろんなことにお金を使うようになったこととも関係しています
価値観が多様化しているんですね
スポーツ観戦や演劇、ライブなど趣味の世界には惜しみなくお金を出す人が増えています
コト消費というやつです
ファッション離れの流れに抗うことはできません
かといって百貨店として「はい、そうですか。あきらめます」というわけにもいかない

小売業は、やっぱりドメスティックな産業なんですよ
その国、その地域を土俵にして戦うのが一番いいのです
フランスのカルフールも日本から撤退したように、欧米資本の大手小売業も日本での苦戦が目立ちますね
1店舗1店舗を、マーケットの変化に合わせてカスタマイズし、成長させていうやり方が最も合っていると思っています


■頼光裕 シネマライブ代表
渋谷 スペイン坂のランドマーク、シネマライブが今年1月7日をもって閉館しました
惜しむ声はとてもありがたいのです
しかし、内容は「あの映画は良かった」「あの時代が懐かしい」「青春時代を思い返す」というようなノスタルジーに浸るようなものばかりでした
常に私たちは新しいカルチャーを求めてきましたから。回顧上映を一切やってこなかったのも同じ理由です
ですから、私は「ああ、今、この時点で閉館を決めて良かった」と本心から思っているのです

閉館に際しても、回顧上映を求める声は多かった
が、それをしないのが私のポリシーです


20160118 日経ビジネス

■20160118 日経ビジネス

■五郎丸歩 選手
モチベーションアップの方法で共通することがあるとしたら、チームを好きになることではないでしょうか
自分のチームを好きにならないと、力は湧いてきません
企業もスポーツと同じで、所属する企業や組織を好きになれば、モチベーションは高まります

もちろんリーダーがしっかりしていないと下がブレます
優れたリーダーはそれぞれスタイルは違っても、自分が何ができるかを分かっていますよね


どんなスポーツでも本当に1人でプレーしているわけではありません
会社のような組織ではなおさらでしょう



20151005 日経ビジネス

■20151005 日経ビジネス

■鈴木敏文 セブン&アイ ホールディングス会長・CEO
私はずっと、「変化対応」と言い続けている
時代は変わるものだ
戦争の前後で考え方も教育も大きく変わったということを実際に痛感した
いい悪いはともかく、変化に対して自分たちも変わっていかなければ倒れてしまう
企業も同じだ
変わるのだから、過去と同じ考え方、同じ手法で通すことはできない

30年経てば衰退していく企業は、世の中の変化に対応でしていないからだろう
成功体験が失敗のもとになる
成功はそのときに上手くいっているということであり、時代が変われば同じ手法ではダメだということ

商品のライフサイクルも、昔はだんだん売れていってピークに行ってやがて下がってくる「富士山型」だった
それが急に売れて急に売れなくなる「茶筒型」になった
今はもっと極端で、パッと売れて終わる「ペンシル型」だ
そういう時代なのに、富士山型と同じ商売をやっていたらとても対応できない

一方、変えてはいけないものもある
それは基本理念だ
例えばセブンイレブンは今1万8000店になったが、その間、組織も変え、品揃えも大きく変えてきた
だけど加盟店の皆様との共存共栄
そして小売流通業の近代化・活性化に寄与するという設立時の基本精神は全く変わっていない
お客様の立場に立つというのも不変の真理だ
自分の経験の範囲内だけで考えていたら絶対に発展しない

時代とともにあらゆるものが変わるという考え方を社是とすればいい
難しく考えない
平凡に、単純に考えればいい




20160111 日経ビジネス

■日経ビジネス 20160111


パナソニックに買収され10万人いた社員のうち9万人強が離散した三洋電機
元会長の野中ともよは、経営危機の中で自分たちの権益を守るために奔走していたサラリーマン集団を指してこう言った
「沈みゆくタイタニック号の甲板で一生懸命デッキチェアを並べる人々」
「国が助けてくれる」と安心しているシャープの社員や、不正会計に手を染めた東芝の社員も同じである
大切なのは巨大な組織の中で、自分の居場所を確保することであり、組織そのものがどこへ向かっているかには関心がない
窮地に陥っても、サラリーマン共同体の発想から抜け出せないでいる


■柳井正 ファーストリテイリング会長兼社長
次の社長はチームで最高のパフォーマンスを出せる人を選ばなければなりません
我々は今、世界で10万人くらいの従業員がいますが、全員が会社の代表だと思える人です
そして、いずれは最初から最後まで終身雇用で社長になっていくのが理想です
外から突然、誰かが入ってきて社長になることはありえません
創業者のDNA、経営の思想や文化を引き継いでくれる人でなければ、うまくいかないでしょう


失敗の経験は必ず役に立つんです


■永守重信 日本電産会長兼社長
僕もたくさんの会社を買ってきたけど、短期的にリストラして業績を上げるのは簡単なんや
雇用を守って、投資もして、その上できちんと利益を上げるプロが非常に不足しています

企業のトップほど、本当になりたいと思う人がならないとあかん職業はない


トップに必要な資質は3つある
1つ目は社員を動かすため、自分の考えていることを伝える「訴える力」
2つ目は白か黒か右か左かを決める「決断力」
3つ目は、「絶対逃げない」こと
どんなに優秀でも逃げるやつはあかん
これらの資質は全部経験して、失敗してみないことには身につきません

昔会社が小さかった頃は、三流大学を2年も留年して、逃げ場のないような人間ばかりが入ってきた
そういう連中を僕が厳しく育てて、その中から今はバリバリと成果を上げる幹部になったやつもいます
一方で会社が大きくなればもっと優秀な人間も集まると思って、この10年は東大卒や、米ハーバード大卒、外資系で活躍したような人間をたくさん採ってきた
経営がうまいだろうと期待してね
でも、結局それは錯覚やった
ことごとくだめ
むしろ僕が育てた人間の方が優秀なくらいでね

経営者はジャッジと挫折の回数で磨かれるんです


GEは1956年に米ニューヨーク州クロトンビルで世界初となる企業内ビジネススクールを開設
日本GE社長熊谷は「トップに求められる要素は変革を起こせること。加えて、近年はチームワークで結果を残せることを非常に重視する」と話す

■亀山敬司 DMM会長
問:
高学歴・高IQの人材を何万人も集めた大企業がアイデアを出せずに苦しむ一方で、高卒軍団が率いるDMMがどんどん成長している

答:
まあ、俺らは戦争で言うとゲリラだからね
どこに隠れて、いつ撃って、どう逃げるか、全部、自分で考え、自分で決断する
間違えたら死んじゃうから必死です
大企業の人たちは正規軍の兵隊さんかな
優秀だけど命令に従うだけで自分の思考は止めている


事業の寿命と会社の寿命は違うと思っています
事業の寿命は人間よりも短くて、例えばDVDが売れなくなったら太陽光パネルを売らせる
ちゃんと商品知識を与えれば太陽光パネルもしっかり売ってきます
太陽光がダメなら次は何を売るか
働き場所を探してあげられるのが経営新しい事業を探してどんどん変態していけば、会社の寿命は延びます


上場企業では社運を賭けた大プロジェクトなんて誰も望まない
イノベーションといった途端にそんな金あるなら配当しろと株主に怒られる


俺やホリエが真ん中に来ちゃおかしい
俺らはあくまでサブカルですよ
ちなみにホリエとは古くからの付き合いです
選挙に出た時はそんな大したやつじゃないと思ったけど、逮捕された時はそこまで悪いやつじゃないと
俺やホリエが何とかやっていける日本は、本当にいい国だと思う


20150817 日経ビジネス

■20150817 日経ビジネス

■大西賢 日本航空会長
よく現場でお互いにダブルチェックをすればミスは減ると言われますが、それは甘い
同じ作業を1万回、10万回とやって何も異常が起きなければ、人間は次第に注意力が希薄になっていくからです
ミスを見つける「手段」であるべき確認作業が、いつのまにか確認自体が「目的」になってしまうのでしょうね

昨日まで努力を重ねてきたからといって、それが明日の安全を保証することにはならない
同じように、思考や行動に絶えずエネルギーを使っていない企業はおのずと成長の限界にぶつかってしまう
あれやこれやと、上手くいかない理由をこしらえては、それを社内の他の部門のせいにしようとします
整備の世界で言えば、「ミスを見つけるのが自分の仕事だ」という組織風土では進歩などありません
「ミスを確認する作業を通じて自分たちの仕事と仲間、そして顧客を守っていく」という意識に改めれば、もう一段高いレベルで仕事ができるようになる

■似鳥昭雄 ニトリホールディングス社長
問:
この円安傾向でも国内で作る気はないですか
答:
100%ないですね
日本の人口が減る中で賃金は上がっていきます
労働集約型の産業は、もう国内では無理です
その流れを先取りして、人より5年先にやらないといけないですから


社員にとっては変化があった方がいい
円高・円安、好景気・不景気とこれまでも環境が激変してきました
波瀾万丈のほうが、社員を鍛える絶好の場となります
創意工夫とか、改善改革とか、考えるということを習慣化していかないと、社内競争にも勝ち残れません

当社は、一般的な上場企業の4〜5倍の教育費をかけています
ただ、教育も投資だから、当然回収しないといけません
社員には投資額の2倍以上の成果を出してもらいます


社員には採用時から「会社や社長のために働くなんて考えなくていい」と言い続けています
自己実現のために会社があるのだから、その会社を利用して成長してほしい
どんどん挑戦して、たくさん失敗してもらいたい
その意味で、私は景気が良すぎるのが一番危険だと思っています
社員がなにも努力しなくても業績が良くなり、それが当たり前だと思ってしまうからです
その瞬間に社員の成長が止まってしまいます
企業にとっても逆境のほうがいい
なぜなら、他の企業と差が付きやすいからです
たとえ利益が出なくても、不景気のときに次の成長の種を仕込んでおくのが、一番効率がいい



「私がやってきたことをまねしたり、続けたりしてはいけない」
前任者を否定して、新しいことをするのが社長です
同じことを継続するようでは、社長に値しません
過去の成功はあくまでも過去のもので、現在や将来にはもう通用しない
社長が常に挑戦的な目標を掲げ、それを実現するために部下が必死についていくのが理想です

時代を変えるには、常に思想家と革命家と実務家が必要です
例えば幕末から明治維新の時期は吉田松陰が思想家で、それに感銘を受けた高杉晋作や坂本龍馬などが革命家。
そして伊藤博文や山県有朋らの実務家が明治政府を運営していきました


20150720 日経ビジネス

■20150720 日経ビジネス

■出口治明 ライフネット生命保険会長兼CEO
社員研修で名刺を100枚集めるまで会社に戻れないという
そうした研修に意味があると考える経営者がいるということですが、果たしてその経営者は、自分のパートナーや子供に、同じことをさせようと思うでしょうか
「仕事だから」と理不尽なことを強いたり、強いられたりする
そういった仕組みが、そもそもおかしい
何より大事なのは、それぞれの個人の人生であって、仕事はその一部でしかありません
重視すべきはワークライフバランスではなく、ライフワークバランス
マネジメントにおいては、スタッフそれぞれの強みを知り、適材適所で力を引き出す

最初は迷ってもいい
ランアンドテストを繰り返し、分からないことがあれば、人に聞き、本に問い、道を探せばいい
そうしてひとたび腹が決まったら、迷わず振り返らずに進めばいい
その時、風は吹かないかもしれません
そこで大事なのは、いつも都合よく風が吹くわけではないと知っておくこと
そして、吹く瞬間を逃さずに捉えることです

■東芝
東芝には国の意向をくんで動く「国策企業」という一面がある
「我々、企業は実行部隊である。国が方向を決めてくれれば、スマートシティでもコンパクトシティでも技術の粋を集めて作ってみせる」
東日本大震災の数ヶ月後、新聞のインタビューで「企業にはなにができるか」と問われた西田氏は、力強くこう答えている

■古森 重隆富士フイルムホールディングス会長兼CEO
イチかバチかなんてことをやったら経営者は終わりですよ
少なくとも6割ぐらいは勝算がないと
6割あれば、あとはやり方次第でなんとかなる

問:
次の人にはどんな能力が必要になるのでしょうか?
答:
やっぱり読む力と決断する勇気だろうね
それから、リーダーシップ
これは威圧感と言ってもいい
「あなた、動いてくれませんか」と言うようではリーダーは務まらない
「お前、やるのかやらないのか」と迫れるぐらいでないと


■リンガーハット
クーポンを毎月月末に発行し、集客の目玉にしようとしていました
ただし、これが裏目に出ていた
クーポンを配れば一時的にお客様は増えます
しかし配らなくなるとまた減る
来客数は前年比15%程度に落ち込んでいました

改革はスピードが重要です
問題を1つずつ解決していくという考え方もあるかもしれません
しかし、続けることで損失が膨らみ続けることが明らかであれば、待ってはいられません
すぐに行動を起こすべきなのです



20150803 日経ビジネス

◼︎20150803 日経ビジネス

◼︎原田永幸 ベネッセホールディングス
会員数は3年前ぐらいからダウントレンドでした
退会をDMによる新規会員獲得で補おうとしていました
一番大事なことは既存会員の満足度を上げ、継続率を上昇させることですが、新規獲得に集中するあまり、既存会員の満足度が低く退会が増えていた

経営は、投資の累積をちゃんとリターンに繋げることが重要です
しかし、DMは揮発性ですよね
消費型のマーケティングです
そうではなくて、きちんと顧客のベースを積み上げていく、投資型のマーケティングに転換しなければなりません



20150629 日経ビジネス

◼︎20150629 日経ビジネス

◼︎槍田 三井物産顧問
三井物産に限らず、大きな会社ほど、昔に比べ、社員は上司が要求することに従順に応えてばかりで、個性をあまり感じません
私たちが若かった頃は、会社はこう言ってるけど現場はこうだ、と意気込んでいました
最近はそういう強い個性を会社が許容しなくなったのかもしれません
会社が社員に機械のような仕事の仕方を要求してしまっている
若い人が個性を発揮出来ないのは、むしろ、経営の責任です

コンプライアンスをガチガチにしたところで不祥事は減りません
私もいろいろやってきましたが、本質的に大切なことは会社と社員、上司と社員の信頼関係です
リスクにいくら備えても、将来のことはあまりわからない
それならば、最後には社員の熱意を信じて現場に任せ、きちっと仕事をしてくれる人を養成していくしかない
そうした人材の育て方が出来なくなっているのは、効率を重視し過ぎている側面もあるでしょう
効率を少々犠牲にしても、面白い人材を育成しようともっと努力すべきです
社員に個性がないことを嘆く前に、まずは会社がリスクを取って、社員を信じて任せる
それをして初めて、社員はその信頼に応えようと成長するのです

仕事に対しても会社に対しても、「これこそが追い求めるもの」と単純化しすぎると、その人の個性はどんどんモノトーンになる
それでは物足りない
結局のところ、視野を広げ個性を磨くことは、良い人生を送る上でも必要です
仕事で成功するだけが、「良い人生」ではありませんよ

◼︎
仕事のやり方を変えるのはエネルギーのいることです
「自分はこのやり方でずっとやってきた」と抵抗するベテラン社員に悩む経営幹部も多いと思います

20150622 日経ビジネス

◼︎20150622 日経ビジネス

◼︎大西洋 三越伊勢丹ホールディングス社長
ほかにない商品や売り場が伊勢丹の強みなのです
一つのことを突き詰めて掘り下げ、精度を高めるという科学的な分析と、新しいことをいち早く打ち出して時代の先端を走る感性
この両輪を駆使し、新しい売り場を次々と提案してきたのです

歴史あるブランドの改革を迫られたとき、多くの経営者が頭を悩ますのは、何を守り、何を壊すのかということでしょう



20141027 日経ビジネス

◼︎20141027 日経ビジネス

◼︎野依 良治
ノーベル賞受賞者の共通点は、目標に向かうひたむきさ
この目標設定こそが非常に重要です
独創的で思い入れのある課題を決めたら、ぶれずに研究に打ち込むしかない
独創的という言葉は、「独り創造的である」という漢字を使います
だから、設定テーマが独創的であればあるほど孤立無援になります
生きにくいかもしれないし、多数派優位だからいじめられるかもしれない
それでも、少数派であることを誇りに、やり続けるしかありません

今回ノーベル賞を受賞した赤崎勇先生は「我一人荒野をゆく」とおっしゃった
それでも、荒野の先に緑豊かな大地があるはずだと信じていたのでしょう
実に立派です

競争は厳しく、苦しいものです
心の拠り所は、アイデアがユニークであること
あるいは、自分は人には真似出来ない技術力を持っていると思うことです
その先には社会への貢献という強い思いが欲しい
私が若い頃は「戦後復興」という至上命題がありました

◼︎小林 誠
基礎研究の世界は、まさしく死屍累々です
失敗する人がたくさんいて、その中から、いくつか成果が出ればよいわけです
こういう研究は、国や大学が担うべきものです

リスクを取って実用化にほど近い分野の研究をするのは企業の役目です
ですが、企業こそ本来リスクを取るべきところで取っていない

基礎研究は、成功確率の低い厳しい世界です
だからこそ、見守る度胸が必要です
それこそが先進国てまあり、科学技術立国ということだと思います

◼︎濱口 道成
才能を開花させるには、文化や環境が必要なのです
ノーベル賞受賞者の環境とは、師匠の存在に他なりません
環境に恵まれなければ「隠れた才能」で終わってしまいます
イノベーションに取り組む勇気を、師匠が弟子に与えるのです
天野先生が、いくら失敗しても同じ実験を1500回繰り返すことができたのも、信頼する師匠の存在があったからでしょう

◼︎日覺 東レ社長
電機のような組み立て産業では、顧客の嗜好に合わせる必要があります
何が好まれるかは人それぞれですし、時代によっても変化します
ニーズをいち早くつかまえるために、企業自体も目まぐるしく変わる必要があります
そうした産業では、オセロゲームのように大きな流れができてしまうと、どう抵抗しても勝てません
VHSとベータのビデオ戦争のようにね
技術が高いと訴えても意味がありません
自らルールを作れる胴元にならない限り、勝てない仕組みになっています
そこが素材メーカーである我々との大きな違いだとおもいます



20141013 日経ビジネス

◼︎20141013 日経ビジネス

◼︎天坊昭彦 出光興産
「大家族主義」で公私とも深く関わりながらも、仕事は完全に任せるのが出光流です
店主は「独立自治」という言葉を使います
社員ひとりひとりが経営者であるという考え方です
その事業をやっている人が一番よく知っているのだから、すべての判断を任せます
部下の判断も出光としての判断ですから、たとえ間違っていても、上司が覆すことはありません
「なぜそんな判断をしたのか」と、こっぴどく怒られることはありますが、お客様にとっては部下も上司も出光を代表している社員であることに変わりないのですから

日々の仕事に真剣に取り組むうちに、出光の社員としての判断基準が確立されていきます

店主の経営理念の基本は「人間尊重」という言葉に集約されます
大切なのは人です
互いに尊重し合い、仲良く、国や人のために働き抜くという考え方です


日経ビジネス 20141006

◼︎日経ビジネス 20141006

◼︎小嶋 光信 両備ホールディングス
経営者として重要なのは、「交渉力」です
私はいつも「交渉では右手に忠恕。左手にそろばん」と言っています
忠恕とは、「真の心からのおもいやり」のことです
他社に対するおもいやりを優先する
そして、できるだけウィンウィンの関係を作りながら、算術を添えてムダな譲歩はしないのが交渉のカギだと思うのです

「当たり前のこと」と思う人もいるかもしれません
ですが、当たり前のことを本当に実行できるかどうかは別の問題です
私はいつも「すぐやる•必ずやる•できるまでやる」と社内に言い続けています

経営者は、苦難を突破するためには絶対に諦めない心が大事です


20141201 日経ビジネス

◼︎20141201 日経ビジネス

◼︎
目的を設定するときに大切なのは、期限を決めることです
人間はゴールを決めると知恵が湧き、どれだけ大変でもあきらめようとは思いません

◼︎吉永泰之 富士重工業社長
今回、新しい中計を策定する方法をがらりと変えました
以前は、どの会社でもよくまる対前年比をベースにする「積み上げ型」
各部門に現状や今後の見通し、目標を提出してもらい、それを経営企画部門などがまとめて会社全体の計画に仕立てていたのです

積み上げだけで経営はできません
企業として目指すべき「ありたい姿」がどこなのか
まず、それを示すべきだと考えました
その旗を立てるのは、
経営陣であり、社長の役割です
旗を立てた場所と現状にはギャップがあります
そこから演繹的に、これからなにをすべきかを考え、実行に移していくべきだと考えました



現場とのやりとりで私がよく言うのは、「結果の数字で議論するのはやめよう」ということです
損益計算書も販売台数も、結果としての数字です
それをベースに議論するのは意味がない
よりよい結果を生むためになにをやればいいのか、どうすれば可能性が高まるのか
仮説を立てることが必要なのです


2020年度の目標は「110万台プラスα」
2014年度の計画は前年比10%増の約91万台なので、ここ数年の伸びと比較すると物足りないという見方もあるでしょう
100万台の次は150,200万台と上を目指したくなるのが自然かもしれません
ただ、これこそ経営戦略で、私は絶対にしたくない

スマイルカーブで例えれば、現在のスバルはシェアが小さくてもある程度ニッチな市場で特徴のある商品を出し、高い利益率を確保できている状態です
ではスバルが足元で儲かっているからといって、コンパクトカーをつくって新興市場で規模を追うようなことをしたらどうでしょうか
差別化もコスト競争力もどちらも中途半端になり、カーブの底から抜け出せなくなってしまうはずです



20141124 日経ビジネス

◼︎20141124 日経ビジネス

◼︎吉永泰之 富士重工社長
一つや二つの言葉を言い続けた人の言葉は、頭に残るんですね

私は社内で同じメッセージを、しつこく言い続けるようにしています
何年経ってもそれが本質的に正しければ変える必要はありません

サラリーマン社会では「あの人は本音をしゃべったら損をした」という話はすぐ広がります
ですから、会社のためを思って言うことなら、何をしゃべっても不利な扱いを受けないという事実を積み重ねるしかないのです
もう一点、組織にとって大切なこと
それは、実行を伴った「決める」です
私は若い頃から「部長が課長の仕事をするのはおかしい」と思い続けていました
課長は課長の仕事を、部長は部長の仕事を残さずやってほしい
そのためには、部長が課長の仕事をやってはいけないんです
ただ、組織が大きくなると、そんな当たり前のことを履き違えるケースが多くなります

役員会議では、私はなるべく発言しないようにしています
代わりに、参加者の理解が深まっているかどうか気を配っています
私は、参加者の理解を深める発言をします
会議に参加するメンバーの知識と見識を引き出しながら、なおかつトップとしての基本的な考え方、会社が進むべき方向性を伝えたいからです
それで役員クラスの見識と理解を深め、会社が向かうべき方向性を共有してもらいたいのです
そうすれば、いちいち上にお伺いを立てなくても、自分で判断できるようになります
役員でも部長でも課長でも、自分の責任範囲については自分で決める

赤字の時にディーラーさんたちの血と汗と涙を知っている人が決めるからこそ、みんなついてきてくれるわけです
そのために本当に必要な仕事に集中すべきです
「自分の安心のために部下に資料を作らせたり、意味のない会議をしたりするのはやめてしまえ」と言っています

組織の各層それぞれが、自分で決める
それは言い換えれば、社長は社長以外の人がやることに口出しせず、社長にしかできないことをやる、ということです

ほかの取締役の人たちとは役割を分担しているのも、私のスタイルです
生産は生産のプロが、開発は開発のプロが現場を見て決める
財務は財務のプロが考える
そのように役割を分担し、それぞれが個性を発揮して強いチームを形成して、会社を引っ張っていると考えています


なんといっても、サラリーマン社会における社長の権力は強いのです
客観的に考えれば、とても売れそうもないような製品の企画であっても、それが社長の提案なら「売れるかもしれない」と周囲が担ぎ上げてしまわないとも限りませんからね
ですから私は、製品や生産について細かいことは言いません

20141117 日経ビジネス

◼︎20141117 日経ビジネス

◼︎堀江康生 イエローハット社長
平凡な社員を戦闘力の高い人材に変えるには、経営者を信頼してもらうことが欠かせない

◼︎永守 日本電産社長 語録
「たとえわずかでも後ろ向きの考え方、消極的な態度を見せると社員は動かない」

◼︎
悩みを打ち明ける永守社長に、立石氏はいつも「これ以上会社を大きくしたくないんやったら、答えを教えたってもええで」と返した


◼︎柳井、永守社長
失敗した人をなぜ採用するんだといった議論が多かった
これは日本社会の悪いところです
柳井さんがよく言われるように、経営は半分近くが失敗ですわな
片山さんはまだ56歳
40代で3兆円の会社の社長になって知識も経験もあるし、なにより大きなチャレンジをした
たまたま失敗しただけです
経営能力は判断の回数と挫折で決まります
失敗したら反省して、次の決断に生かす
その積み重ねが経営者を磨くわけです


経営は勉強でなく実行です
ビジョンを作って、全社員の力を使って成果を出す
調査や分析が1としたら、実行が30です
自分の頭で考えて実行できる人
こういうものを絶対に作りたいという理想を持って、人の力を引き出せる人でなければ経営者は務まりません


経営は気概と執念
絶対に成功させようとか、勝とうとか、いいものを作ろうとか、そういう気概と執念がないと成功しませんわ


日本企業が買収に失敗する最大の理由は、買ったら終わりと思うからですね
買うまでが20%で、残り80%を会社をよくしたり、シナジー効果を出すために費やす


後継者候補には「自分のようにやると失敗する」と言っています
僕は創業者でCEOだから人々が言うことを聞くんですよ
同じことを後継者が言ったら誰も聞かないですよね


20141110 日経ビジネス

◼︎20141110 日経ビジネス
一つのドミナントを成功させたら同等の市場を攻め込むのは横展開。
一方、地方から一足飛びに大消費地に攻め込むのはパラシュート型と区別できる


20150727 日経ビジネス

◼︎20150727 日経ビジネス

◼︎西本甲介 メイテック前会長
経営者として悔いはないものの、会社のことは気になります
ただ、席を残したままではつい口を出してしまう
それでは会社の将来にとってよくありません
経営者は時に、過去の積み重ねや成功体験を断ち切るような決断を下す必要があります
その際、前の経営者が社内に残っていてはやりにくいでしょう
次の世代を信じて経営を任せる
そのためにも、きれいさっぱり身を引こうと考えていました


◼︎ポール•グレアム氏 Yコンビネーター
創業者が諦めない限り、基本的に会社は潰れない

20140915 日経ビジネス

◼︎20140915 日経ビジネス

◼︎若生正廣 九州国際大学付属高校野球部前監督
「人生で一番大事なのは、いかに人のために貢献したかだ」という意見がありました



20140728 日経ビジネス

◼︎20140728 日経ビジネス

◼︎高橋興三 シャープ社長
ファーストプライオリティって言うと普通は1つだけでしょう
こう言うと少しキザですが、僕らには3つある
一つ目が、みなさんにコミットした2016年3月期までの中期計画をやり遂げること
二つ目が、シャープが今後5年、10年にわたって、運営していける新たな事業を創っていくこと
最後がシャープが次の100年、200年、1000年続いていくための文化や考え方、つまりDNAを根付かせていくことです
最後のDNAを根付かせることが、3つの中で一番のファーストプライオリティです
目の前の構造改革だけではダメなんです


理念は正しくても、行動には結びついていなかった


◼︎
シラスウナギは中国や台湾からの輸入に頼っている
シラスウナギが海外産でも日本での飼育期間が長ければ国産となる

◼︎古森重隆 フジフィルムHD 会長•CEO
人類がここまで進歩したのは、競争の存在が大きいと考えている
競争がもたらすものは、進歩や成長だけではない
人間は他者との競争を通して自分自身の強みや弱みを知り、人生における己の武器と立ち位置を見出していく

競争もない、結果の差もつけないという優しさは真の優しさではない
行き過ぎたヒューマニズムは動物としての活力を奪い去る
いまのように、子供達を無競争、無菌状態で育てることは将来に禍根を残すことになる



20140602 日経ビジネス

◼︎20140602 日経ビジネス

◼︎藤森義明 LIXILグループ
事業環境は常に変わっていきます
一度成功を収めても、同じ手法で再び成功できる保証はありません
むしろ、同じ手法に固執すればライバルに追い抜かれるリスクが高い
常に変化を感じ取り、自らも変化し続けなければ、グローバル競争で勝てない時代です
社員たちに変革を求める経営者はいますが、自ら変革を実践できている人はあまり多くない

私がGEにいた25年間で、2人の名経営者の下で働きました
ジャック•ウェルチ前会長と、ジェフ•イメルト会長です
GEが、世界を代表するエクセレントカンパニーとして君臨し続けられているのは、やはり彼らをはじめトップの決断が明快だからだと感じます
では、どのような基準で決断を下すのか
それは明確です
会社の10年後の姿を考え、過去の成功体験にとらわれずに事業ポートフォリオを組み替えていく
そこには、先輩経営者やOB、あるいは自身の出身部署に対する遠慮など一切ありません
ウェルチ氏は、レグ•ジョーンズ元会長というこれまた名経営者の後を継ぎました
ウェルチ氏は後継として本命視されていなかった
ダークホースで選ばれた理由は、ジョーンズ氏が「自分が築いたものを壊してくれる存在」と考えたからだとか
そのあと、ウェルチ氏は実際にジョーンズ氏が築いたGEの形をぶち壊していきました

ウェルチ前会長の指針は「業界で1位の事業、もしくは2位で1位になれる事業以外は撤退」でした
そこそこの業績を上げていたとしても、業界トップになれないのなら必要ないという判断です
いわゆる「選択と集中」の先駆けとなる手法を実践した

判断に過去のGE経営者は一切の口出しをしませんそれが現リーダーの考える、最適な成長への道だからです

育てなければいけないのは、自分の分身ではない
会社を新しい道へと導く、組織にとっての後継者です
この勘違いが、経営者の決断を鈍らせます

トップにはそれなりの覚悟が必要です
「前任の社長が描いた路線を踏襲します」では、今後勝ち残っていくのは難しいと思います

イメルト氏
「...CEOの一番重要な仕事は決断すること。その権限は絶対だ。どんな反対意見を持ってもいい。ただ、最終的に決めるのはCEO。いろいろな意見を聞いた上で俺が決めたなら、その決定には必ず従ってくれ」

リーダーの仕事は決断すること
そして、決めたからにはメンバーや社員を巻き込んで、その目標に向けて突き進んでいく
重要なのは、議論は常にオープンにして、誰でも語れる空気を作ること
心から議論を交わし、最終的にリーダーが決断を下す
リーダーの決断に対して、メンバーはぐずぐず言わずについていく
それではイエスマンばかりになると心配する人もいるでしょう
ですが、何の疑問も持たずにリーダーの言うことを聞く人と、自分の意思を持って働く人は明らかに違う
イエスマンにならないために心掛けるとするならば、リーダーの代役に自分がなったらどうするかを常に意識するのが効果的です

決断の判断基準は、会社の10年後やもっと先での成長を考える
これが基本です
そのためには、明確なビジョンと、それを達成するための戦略が必要です


20140519 日経ビジネス

◼︎20140519 日経ビジネス

◼︎竹内敏晃 日本電波工業会長
相次ぐ危機の中で私は感じました
経営はあらゆる危機を想定して備えることだと
その備えが強さを生むもとになるのです

◼︎藤森義明 LIXILグループ
大きな目標を掲げれば、リーダーとメンバーはその実現に向けて、今まで使わなかった筋肉を動かしてでも、達成に向けて動き出します
一方、少し背伸びをすれば達成できる目標を掲げた場合はどうでしょう
今までの経験に少しの変化を加えるだけで達成できるのであれば、最初から大きな変化を自らに課そうとはしないはずです
海外売上高1兆円の達成は、今までのやり方では到達できないのは自明の理でしょう
となれば、従来のやり方を否定しなければ前へ進めません
この点もストレッチの狙いの一つです
ストレッチと呼べるだけの高い目標を設定する目安として、「自分が跳べると思う高さの3倍を掲げろ」と言っています
新しい制度を導入すると、当然拒否反応が出てきます
ただ、LIXILでは変革を起こして世界でトップになるための人材を求めている
その価値観に賛同してもらう必要がある
低迷する人を奮起させるのは重要ですが、会社の基準をその人に合わせるのは間違いです

私はGEで人事権とは「人を集める権利」だと教えられました
チームを作る責任はリーダーにある
リーダーは人を集めて良いチームを作り、結果を出さなければならない
そのためにも人事権は、人事部ではなく、リーダーに与える
人事部は、リーダーたちがチームを作りやすい環境や仕組みを提供する黒子に徹するべきなのです

GEの人材育成が優れているのは、それが1つの国や地域だけのものではなく、世界共通という点です
GEは世界中で事業を展開し、多くの会社をM&Aで傘下に収めてきました
ですから、社内ではありとあらゆる国•地域出身の社員が働いています
それらの人材が、どこに行っても同じ価値観で働ける仕組みを作っています
だから、世界中から人材を引き付けることができる


◼︎塩野七生
フリードリッヒ2世は、最終的な「大目的」はしっかりと押さえていた
そこに至る手段、つまり十字軍遠征の場合、軍事的に進めるか、それとも外交交渉で進めるかは、彼にとってはどちらでも構わない

「組む」というのがいい
実際にタッグを組んでどこまでやるかということよりも、「組んだ」ということを相手方に知らせるだけで十分
これを抑止力と言うのです
フリードリッヒ2世も巧妙に使った手です

政治家は「決めたらすべてのことを実行しなければならない」ことはないんです
これはマキャヴェッリも書いています
待ったほうがいい場合もあると
もちろん即決即断して即実行しなければならない場合もあります
だけど、待っていれば周りの環境の方が動いてくれるかもしれない
だから外交の一側面では、待っている方が正解ということもあるのです

作家として言えることは、神は細部に宿るということ
小さなエピソードを書き込んで、書き込んでいくと人間の姿がよく見えてくる

例えば戦争を描く場合、私は一兵卒の立場では書かない
いつも大将の立場でモノを見るんです
大将が非常に優れていると、味方の損失だけでなく、敵の損失も最小限にとどめながら目的を達せられることもある
逆にリーダー不在の戦いは悲惨です


◼︎永守重信 日本電産社長
大事なのは社員の意識だ
社員が「会社をもっと強くしよう」「もっと大きくしよう」と自ら意識を持つようになって初めて企業は強くする
だから強引に完全子会社化を急いだりすることは慎んできたのだ
環境の変化と、子会社の成長のためには、非上場にして自由な戦略を取れるようにすることが大事になった
それを子会社の側も言ってくることが多くなったし、私も意識するようになった
ここ数年の完全子会社化にはそんな背景がある
ここまで来るのに、多くの子会社はM&Aで当社の傘下に入ってから10年かかっている
しかしそれはムダな長さではない
その間には上場会社であることが社員のモチベーションになっていたからだ
そして今は、非上場となって子会社自身がM&Aで次なる成長を模索することが新たなモチベーションになっている
だから、私は、完全子会社化しても、これらの子会社を本体と合併したりはしない
その方が彼らの士気を維持し高めるからだ
日本電産全体の戦略との平仄(ひょうそく)は合わせてもらうが、自主経営の基本は残す
グローバル化の時代、経営者は「外に目を向けよ」と常に言われる
しかし、私は、経営者は一方の目で外を見ても、もう片方の目では同時に内(社内)をみていないといけないと思う
企業とは社員の意識の集合体であることを忘れてはならない


20140428 0505 日経ビジネス

◼︎20140428 0505 日経ビジネス

◼︎今治タオル
国内生産の5割を占めるタオル産地の今治
18年連続で減少したこの地域のタオル生産量は2010年にプラスに転じ、昨年までの4年間で2割増に当たる1765トン増えた
この間、輸入タオルは2029トン減少
きっかけは2007年
タオル各社が加盟している四国タオル工業組合が、「今治タオル」のブランド基準を作ったことだった
「5秒以内に水を吸う」「赤ちゃんの肌にも優しい」
地域のブランド力を高めるために達成すべき詳細な基準を作り上げた
基準を満たすタオルには認定ロゴも付ける
高品質を打ち出したこの基準は、価格競争で疲弊していた各社に何をすべきか、気付きを与えた
値段の叩き合いをやめ、ライバル同士で技を教えあい、基準を満たすタオルを作り始めた

「タオルの吸水性は乾燥機を使った後に測ったほうがいいんじゃないか」
以前から天日干し後に測定試験をすると定めてきたが、洗濯乾燥機の普及に伴い見直すべきだという意見だった
組合はすぐに話し合い、その場で乾燥機での試験を加えた
タオル会社・オリムの野口忠氏は「自分たちで自分たちに厳しくしている。それこそが今治が生きる道」と言う

今年2月にはタオル会社と染色会社、薬剤メーカーなどが集まり、吸水性について勉強する会も始まった
今治タオルのブランド向上という共通の目標のために、これまで結びつくことのなかった各社の知恵が集まり始めた
ここには切磋琢磨して高め合う環境がある


◼︎サイバーエージェント
藤田は言う
「これだけ自然体でやっていて感じるのは、そもそもうちの女子社員は男と同じように管理職になって偉くなることを望んでいないんですよね」
「クリエーティブな組織の主役は主に現場。それを無理に競争に巻き込んで管理職になれというのは、ちょっと時代錯誤なのかもしれない」

藤田は女性管理職や役員を「増やしたい」と思っている
だが今はそれよりも、彼女らが生き生きと輝ける環境整備を優先し、自然な成り行きに任せている
それは、今という時代に女子力を生かす最もたる近道なのかもしれない

◼︎澤田秀雄 HIS会長
経営は人が全て
人材が育つかどうかで、会社の行く末が決まります
教育の一環として、社員には「経営幹部を目指すのであれば、まずは歴史と哲学の本を読め」と言っています
賢い人や愚かな人、軍師から大将まで、歴史というのは人物の巣窟です
歴史の本を読めば、世の中には色々な人がいるということが、よくわかります
歴史を通じて、適材適所や人の生かし方を学ぶことができます
哲学では、安岡正篤氏や中村天風氏の本を読んで、物の考え方・見方を学ぶ
あとは、戦略に関する本を読むことも大切です
ランチェスター戦略や孫子の兵法には、競争するための原理や法則が書かれています

しかし、本で得られるのは「知識」に過ぎません
実務を通して「知識」を使うことで「見識」や「胆識」にしていかなければいけません
そのためには、とにかく経験を積むしかありません
HISではやる気のある若手には、どんどん新しいことにチャレンジさせます

若手にチャレンジをさせれば、当然失敗することもあります
でも、失敗はその後の糧になるからいいんです

店長に毎日連絡を取ったのは、現場のやる気を引き出すためには、経営トップがいつも気にかけているというメッセージを発することが重要だからです
現在の経営陣に対しては、私が働く姿勢を見せることで、こうした大切なことを伝えてきました

2010年に買収したハウステンボスは、1992年のオープン以来、ずっと赤字を計上し続けていたため、社員には負け癖がついていました
彼らに最初に言ったのは「みんなで掃除をしましょう。経費を2割削減しましょう。明るく元気に仕事をしましょう」という3つだけです
意識的に最低限のことしか言いませんでした
簡単なことを少しだけ言われれば、守ることができます

負け癖を克服するためには、少し意識すれば到達できる目標を与えて、達成感を感じてもらうことが重要です
まず小さな意識改革を起こして、そこから徐々に求めることを増やしていきました

それでも、以前の慣習が染みついた40〜50代の中には、変わらない人もいる
そういう人は、買収2年目くらいから別の人に交代させていきました
上の人のやる気がなければ、部下も頑張ることができないからです

現場士気を高めた上でやっと、専門的なことをテコ入れしました
イベントや広報、営業など部門ごとの実務の強化ですね
イルミネーションのイベントなど、成功体験を重ねることで少しずつフインキも変わってきました




20140407 日経ビジネス

◼︎20140407 日経ビジネス

◼︎ダイソン
それまで世の中にない製品は、往々にして画期的であるがゆえに次々に改良点が見つかる
そこでダイソンは、商品を市場に投入した後も、改善点が見つかると、素早く、設計変更と部品交換を繰り返す
「ICチップの交換や部品の形状変更は日常茶飯事になっている。それだけに、最終組み立ては自動化ラインでなく、柔軟に工程を変更できる手作業にならざるを得ない」と麻野社長は説明する
斬新と言われるデザインも手作業組み立てによって支えられている
自動化を前提とすれば、製品のパーツはロボットがつかみやすく組み立てやすい形状に限定されかねない

自動化をしようとすればするほど設計やデザインの単純化やモジュール化が進行する
誰にでも作れる凡庸な製品に近づいていってしまう

◼︎
ネスレ
顧客はコストを掛けて創る
そんな考えが、ネスプレッソ事業の高収益を根底で支えている
「長年続いたデフレによって、日本企業の多くは客作りに戦略的な投資をしなくなった」

手軽な集客戦略の代表が、1990年代以降、あらゆる分野に蔓延したポイントカードだ
この仕組みでリピーターを増やすのは原理的には簡単で、要は還元率を上げればよい
だが、そんなことをすれば収益が圧迫される
何より「自社の思想や商品に対する思いを伝えられないと、ロイヤリティーの高い顧客などまず作れない」

ハーレーダビッドソン
「ハーレーが重視しているのは既存客を含めたファン作りだ。ラリー(ファンのつどい)やツーリングなどオーナーズグループの活動に多くの予算を割いている」
一方でテレビCMなどマスに向けた広告はほとんどしない
販促費は不特定多数よりもファンに集中投下する方針だ


客作りにカネと時間を掛けねば、熱狂的でリピート率が高い顧客など到底作ることはできない
それが、デフレと無縁に成長してきた外資系2社に共通する考え方だ


GE
アフターサービスと言えば、不況下で日本企業が効率化を最も進めた部門の一つだ
それだけに、そこに高度人材を集中させる戦略を、多くの日本人は不思議に思うかもしれない
だがGE自身は、この人材戦略こそ、高く売る体制を築く上で欠かせない仕掛けだと考えている

2001年にイメルト氏がCEOに就任してから、GEは大胆に事業構造を変えてきた
その方針を簡単に言えば、「安くしか売れないもの」から「高くても売れるもの」へのシフトと言っていい
競争力が伸び悩んだメディアやプラスチックなどの事業を相次いで売却した
その代わりに、ヘルスケア事業の売上高を10年間で2倍超、エネルギー事業も15倍に伸ばした
「アフターサービス」への高度人材投入は、こうした事業の高付加価値化にさらに磨きを掛けるものだ
GEが目指すのは、手厚い顧客対応や短納期など従来サービスの改善ではない
狙うのは「製品が壊れる前に直す、究極のアフターサービス」だ

GEの人事戦略の脱デフレ化には、さらに壮大な構想がある
「人件費の安い国を探し求める時代は終わった。これからは製造業の高度化が必要だ」
イメルト氏は2013年秋、社内外にこう宣言し、人件費の削減だけを目的に新興国に拠点を移す方針を改める意思を示した
今後は先進国、新興国にこだわらず「付加価値を最も追求できる体制」を築いていく
GEは毎年10億ドル超を人材育成に投じている
脱デフレ化に先手を打つ人事戦略と、そこに対する豊富な資源投入こそが、GEの強さを支える


スターバックスコーヒージャパン
約800人いる契約社員の正社員化に踏み切った
これにより、正社員数は約1800人から約2600人へと約4割増加する見通しだ
人材確保のためとはいえ一度に4割も正社員が増えれば、一時的に採算は大きく悪化する
それでも、「サービスを高度化し、中長期的な成長を図るためには、店長を担える人員が数多く必要だ。人材投資を優先すべきと判断した」



成長よりも、コア事業の付加価値向上を考える
そんな思考へ脱却することも、脱デフレ型の経営モデルを作る条件の一つとなる


◼︎梅原勝彦 エーワン精密相談役
私はあえて生活に困っている人を、優先的に採用することにしている
例えば年齢をある程度重ねていて、奥さんと子供を養わないといけない、あるいは離婚してしまって1人で子供を育てなければならないお母さんなどである
そういう人たちはなかなか働き口が見つけられないそうだ
もう若くはないということもあるし、会社側が扶養手当の負担を嫌がるという事情もある
私はそういう人をわざわざ選んでいる
収入の有無は切実な問題だし、就職することの大変さが身に染みているから、心から「この会社に入れてよかった」と思ってもらえる
そうなれば間違いなく一生懸命働いてくれる
自然と一生懸命働くよう仕向けるというのが、私の人材活用術だ
あまり無理強いしたくないんだ
仮に社員の中に抜いている人がいると気づいても、なにもしないことにしている
だらけたいモードに入ってしまっているんだから、仕方がないと割り切っている
働けと命令するのは簡単だ
だけど、無理やり働かせても、気持ちはついてこない
それよりも、いずれまた身を入れて働き出すんだから、そのときまで放っておいたほうがいい
私に言わせれば、「社員をがんばらせる」という発想自体が間違っている
頑張れといったら、逆に働かなくなる

そんな私も、若い頃は無理にでも働かせていたから、当時の社員は大変だったと思う
働かそうとしないことが、働かせることだ
そう気づくまで、随分時間がかかったな


◼︎
相撲の場合、興味深いのは、その前近代性(部屋制度の封建性、稽古の厳しさ、身分秩序の旧弊さ、中途廃業力士への保障の貧弱さ等)が、国際化を促す要因になっている点だ
つまり、きょうびの日本の若い者は、相撲みたいな厳しい世界にそもそも入門しようとしないということだ
厳しい世界という言い方には、補足が必要かもしれない
大相撲の場合は、一般の就職先に比べて、著しくハイリスク・ハイリターンである、と言い直そう
うまくすれば、文字通りの裸一貫から、年収何億円の横綱に上りつめることができる
が、ヘタを打った場合は、裸のまま放り出される
してみると、相撲取りは、そもそもがグローバル労働市場的な職業であったわけだ
いずれにせよ、認識しておかねばならないのは、「国際化」という言葉に込められた内実が、ある場合には「オープン化」や「自由化」である一方で、別の場合には、「粗暴化」や「貧窮化」に着地する可能性を秘めているということだ
結局、グローバルの世界は、土俵に匹敵するハイリスクハイリターンな世界なのである

◼︎澤田秀雄 HIS会長
人間は知らないうちに自分の思考に枠を当てはめてしまうので、視線も興味があるものにしか行きません
その枠を外さなくては、新しいものは見えてきません
そのためにはまず、世の中にはいろいろな考え方の人がいるということ、自分には物事の一面しか見えていないということを絶えず認識する必要があります
その上で、同じ物事をどういう角度で見ているのか、他の意見を聞くことで思考の枠が外れていく
思考の枠を外すためのもう一つの手段は、数字を見ることです
ハウステンボスの買収前に、私は決算書類などを隅から隅までチェックしました
するとコスト構造などが把握でき、どこをどう減らせば黒字化できるか見えてきます
数字は嘘をつかないので、余計な常識が入り込む隙がありません

◼︎坂根正弘 コマツ相談役
自分の置かれた状況が見える化され、ほかと比較されると、自然と競争心が生まれる
なにかしようと知恵を出し、汗を流す
それが人間だ

見える化の威力は私自身が会社経営で経験している
2001年に社長になったとき、まず会社の問題を見える化することから始めた
例えば、当時は「日本のモノ作りは高コスト」という固定観念が広がっていたが、実際に世界中の工場、商品ごとのコスト構造を分析してみると、日本の工場は変動費部分では十分競争力があった
一方で、固定費部分が非常に重いことが分かり、「一回の大手術」と宣言して構造改革を実施した
データに基づく本質的な指摘をすれば、犠牲を伴う決断でも現場はついてくる
各工場も自分の立ち位置が見える化され、比較されるようになると次々にアイデアを生み出すようになった


20140324 日経ビジネス

◼︎20140324 日経ビジネス

◼︎柳井正
世界で、甘い企業で成功している企業は一社もないですから
特に労働集約的な産業で甘い企業で成功している企業は一社もないと思う

ただ、うちに入った人で3年から5年ぐらい経た人に対しては、できるだけ一生勤められるように、今の制度で厳しすぎる部分は変えていこうと思います
というのは、それだけ勤めたら、やっぱり我々の方に責任がありますよね
ある程度の年数が経てば、普通に努力していれば一人前の給料をもらえて、一人前以上の生活が出来るようにしていこうというふうに思っています

まず一つには、パートタイマー、アルバイトの人をほとんどを地域社員化しようと思います
親の介護とか出産とか育児とか、ライフステージごとの様々な家庭や生活の事情でフルタイムで働けなくても、社員になってもらえるようにします
ある程度、勤続年数がいったら基本的には雇用を保証していこうというものです
こうした地域社員(R社員)が店舗経営の主役になるでしょう
それと、地域に限定せず全国どこでも転勤して働けます、という社員(N社員)
そしてグローバルにチャレンジする社員(G社員)
社員をこの3つに分けようと思っています
それそれの働き方があっていい
海外の国の経営がローカル化していくように、日本は日本で地域に根ざしたR社員やN社員によってもっとローカル化していく
徹底して高い水準でやっていけば、結果としてグローバルにも通用する
というよりも、そういう地域密着のローカルの店、究極の個店しかグローバル競争でいきのこれかそういうことだと気付いたんですよ

僕は、今でもできたら若い人は全部グローバル社員になってもらいたいと思っています
でも現実とか、過去の経験が僕と違うので、それを強要するのはプレッシャーですよね
だからR社員はR社員として、N社員はN社員として、一人一人の社員が、いい人生だったなと振り返られるような会社になるべきだと
それがようやくわかったということです

僕は1人ずつ説得したら変えられると思ったんですよ
でも人はやっぱり自分の過去とか自分の経験とか自分の能力とかいったことで変えられない人もいる
でも変えられない人を否定してもしょうがないということなんです
だからかえられなくてもこつこつ頑張っている人は、それはそれとしてやっぱりいい人生だったなと言ってもらえるようにしたい
そういう単純なことです

僕らもビジネスをやっているのは社会のためで、金儲けを目的にやっているわけじゃない
そういうことを全社員が信じられるような企業にしない限り、特に小売業ではうまくいかないなと思ったということです
みんながそれを信じられれば、一人一人が主役として働けるはずです


20140317 日経ビジネス

◼︎20140317 日経ビジネス

◼︎張瑞敏 ハイアール集団CEO
コストの違いは、勝ち残るための決定的な差ではなくなると思っています
仮にコストが低くても、中国で生産したものが世界中で売れるかと言えば、そうではない
グローバル化の流れの次にあるものは、ローカル化にほかなりません
地域のマーケットニーズを満たすことが最重要課題です
日本にR&D拠点を持つのも、様々な顧客の悩みやニーズに応えられる体制を作るためです
ある場所で生産したものが、世界中で競争力を持つ時代ではないのです
だとすれば、コストばかり気にして製造拠点をあちこち移転しても仕方ありません
むしろ現地での顧客満足度を最大化することを軸に、対応を考えなければならないのです

昨年、米GE前CEOのジャック•ウェルチ氏と話したのですが、「(自ら選んだ後継者について)交代当初はベストだったが、時代が変わった今は分からない」と言っていました

事業継承の本質とは、「最も優秀な人材を指名すること」でもなければ、「いつトップのいすを譲るか」という問題でもありません
内部の自発的な力によって、その時に最適なトップを選ぶメカニズムがあるかどうかです
仮に私がこのままずっとハイアールにいるとしても、私がトップにいるもは限らない
そうした仕組みが出来上がることが重要なのです

企業として一番難しいのは、成功している現在の仕組みを壊して再建することにあります
過去の輝かしい歴史や業績を振り返っていては、かえって未来に向かう前向きのエネルギーが働きにくくなる
それを感じたのは大阪にあるパナソニックの展示館を訪れた時でした
私はそこで、自社で展示館を造るなら過去を語るものではなくて、これからの未来を考えるものにしたいと思いました

企業の経営手法には寿命があり、いずれ死は避けられないと思います
遅いか早いかだけのことなんです
だとすれば敵に打ち滅ぼされるより前に、活力があるうちに自ら死を選び、その後の新たな再生へ向かうことを繰り返すしか競争力を保つ手段はありません
人間は誰も、波瀾万丈を自らは望みません
ですが、外部の環境変化は襲いかかります
対抗するには、過去に構築された仕組みを捨て、一から作り直さなければなりません
それを出来るかが、激変する世界で生き残れるかどうかを決めると思います



20140224 日経ビジネス

◼︎20140224 日経ビジネス

◼︎出口治明 ライフネット生命保険CEO
リーダーに必要な資質はなにか
よくそう聞かれるが、私は3つの最低条件があると考える
それは、強い思い、共感する力、そして統率力の3つだ
出世し、人の上に立って支配することが目的のような人物をリーダーにすべきではない
何かを成し遂げたい強い思いがある人をリーダーにすべきだ
何かをやり遂げたい強い思いを持ち続ける人は、迷っても失敗しても、何度でも立ち上がる強さがある
周りも手を差し伸べたくなり、思わぬ応援を得られたりもする
共感する力とは、その「自分のやりたいこと」を、丁寧に伝えて共感を得る力だ
人は、表向きは賛同して、裏では足を引っ張るようなことを平気でする
それが人間社会だ
そして統率力は、思いがけない困難にぶつかった時、仲間と丁寧にコミュニケーションを取り、最後まで率いる力を指す
統率力と言うと誤解されがちなのが「黙って俺についてこい」などの不毛な精神論だ
独善的に振る舞うことは、統率することとは違う

チームを率いる資質として3つの最低条件を挙げたが、優れたトップに一番必要なのは、正しい意思決定ができる力だろう
いいかげんな思い付きで意思決定をしても、会社に成果をもたらし、顧客の利益に資すれば、それは良い意思決定だったことになる
一方で真剣に考え抜いた意思決定でも、会社にマイナスの効果しかもたらさず、顧客の不興を買うようであれば、悪い意思決定だ
組織で何かが決まったのに実行されないことはあり得ない


20140203 日経ビジネス

◼︎20140203 日経ビジネス

◼︎古森重隆 富士フィルムホールディングス会長•CEO
リーダーシップの本質は、「最も優れた人間が最も優れた決定をする」ということ
会社に当てはめれば、「優れた独裁者が率いる組織が最良の組織」になる
もちろん、民主主義や多数決による意思決定を否定するつもりはないが、それは平時において、だ
危機下では、周囲に意見は求めるが、リーダーが己の責任で決断し、組織を導く
どこの世界に、兵隊一人一人の意見を虜って作戦を遂行する指揮官がいるというのか
民主主義的に決めることで各方面への目配りは行き届くが、結果として平凡な経営になる
誤解を招く表現なのは承知の上であえて言おう
経営者は優れた独裁者であるべきだ
その代わり、リーダーは自身の決断に責任を持たなければならない
リーダーの失敗で組織が壊滅する以上、「間違えました」では済まない
侍は失敗すれば腹を切った
どんな決断であれ、リーダーは必ず成功させる必要がある
これは極めて厳しい道だ

2003年以降、フィルム市場は20分の1に落ちた
まさに、富士フィルムの足元は音を立てて崩れていた
その過程はとても苦しかった
「読む」「構想する」「伝える」「実行する」という4つに注力した
「読む」とは、置かれている状況を把握し、将来を正確に予測することを指す
有事の際に正確な情報を得ることは容易でなく、大半の情報は断片的で不完全だ
その中で、全貌と本質を理解しなければ、その先には進めない
「構想する」はやるべきことの優先順位を決め、実現のためのプランを考えることだ
特に、優先順位の設定は不可欠と言える
どのくらいのスピード感や規模感で断行するか、それは優先順位を決めなければ断行できない


20140113 日経ビジネス

◼︎20140113 日経ビジネス

◼︎奥田務 Jフロントリティリング相談役

あらゆる産業がドラスチックに変わる今の時代に、経営者が備えなくてはならない資質は何でしょう
リーダーシップ、決断力、分析力、、。
もちろんこれらも不可欠です
けれど、これらが正しく発揮されるためには、ある前提が欠かせません
それが、「鳥の目」を持つことです
自分が属する企業や産業を俯瞰すること
一歩引いて、外から観察する目を養うこと
もちろん企業経営では、1つの課題を深く掘り下げる「虫の目」や、市場や時代の流れを読む「魚の目」も重要です
けれど同時に、客観的に物事を見極める目も欠かせません
「鳥の目」を持てば、思い込みにだまされず、問題の核心が見えてきます
正しい課題を見いだせなければ正しい解決策も生まれません
私の経営者人生を支えたのもこの視点でした

ビジネスモデルが変われば、企業のコアコンピタンスが変わる
それに気づかず、優先順位の低い部門にリソースを割けば、競争力は衰えます
例えば買取モデルでは、商品を自社で仕入れて、在庫責任を持って売り切ります
この場合のコアコンピタンスは、商品の品揃えや仕入れ値、粗利益のコントロールでしょう
いかに自社の販売員のやる気を高めて商品を売ってもらうかというモチベーションマネジメントも重要です
一方、消化仕入れでは、商品の品揃えを決めて販売するのはブランド側の仕事です
百貨店のコアコンピタンスは何かというと、売り場にどんなブランドを入れて、どう組み合わせるかという編集業務です
巷で人気のブランドや将来売れそうなブランドを発掘して、早期に売り場に入れる交渉力や、ブランド側の店長•販売員に気持ちよく商品を売ってもらうサポート力
さらにはブランド側と協力する販売促進力
これらがコアコンピタンスとなります

日本のように四季に合わせて細かく品揃えを変え、常時100万点以上の商品を扱う百貨店業で、いちいち商品を買い取っていれば、在庫が積み上がり、たちまち経営は破綻するでしょう
つまり、日本の百貨店業は消化仕入れから逃れることができない
であれば、利益率が低いと覚悟を決めて戦略を練ることこそ経営者の務めでしょう

時代とともに消費者は変わり、それに合わせてビジネスモデルも変えなくてはなりません
すべての産業で共通して求められるのは、変化対応能力です
消費者が変わる前に、企業は半歩先、一歩先を読んで変わらなくては生き残れません
日本の百貨店の多くはもともと呉服店で、自らを百貨店に変えて生き残った


20131230 日経ビジネス

◼︎20131230 日経ビジネス

◼︎岡野雅行 岡野工業•代表社員
俺を陥れようと考えたのかな
ばかな考えだよ
そういうのは腕がねえやつ、頭の悪いやつの発想だよ
腕さえあればいくらだって稼げるんだよ
人ができない仕事をやるんだから
簡単にできない仕事をやるんだからさ
陥れようとしたって、俺は簡単には落ちないよ


◼︎梅原勝彦 エーワン精密相談役
日本のモノ作りは衰退したなんてよく言われるけど、2014年を境に間違いなく復活するよ
中でも、製造業を底辺から支える町工場が元気になります
きっとこれまでの苦境が嘘みたいに感じられる状況に向かっていくんじゃないかな
長年、多くの町工場は、仕事を発注する大手メーカーから本当に虐げられてきた
利益の出ない発注額でも、会社を存続させて雇用を守るために、涙をのんで仕事を受けざるを得ないのが実情だったんだ
けれども、2014年から日本の町工場は、製品を買い叩くようなメーカーとはもう付き合わなくてもよくなっていく
町工場のほうが、発注元を選べる時代がやってくるわけだ
下請けいじめも減っていくでしょう
根拠は単純で、大手の発注量に対して、受注側の町工場の数が、適正水準になってきたからだよ
2008年のリーマンショック後の厳しい不況で、多くの中小企業が廃業や倒産に追い込まれた
その結果、下請け業者が一気に減り、取引する町工場を大手メーカーが好きなように取捨選択できるような状況ではなくなりつつあるんだ
もちろん、発注元を自由に選べる立場の下請け業者になるためには、大企業から必要とされる高い技術力を持っていなければならないよ
その町工場が存在しないと、大手メーカーの製造戦略が成り立たない
そのぐらいの存在にならないとダメだ
でも、その点、今、生き残っている町工場は心配ない
なんたって、ここ数十年で最大級の不景気を乗り切った連中だからね
本物だよ
設備投資や人材育成を怠らず、確かな技術力を持つ
そんな強い町工場の割合が確実に高まった
多くの業者が、大手が内製したり、他で頼んだりしても達成できない品質を実現できる
随分と追い詰められたけど、それでも日本のモノ作り魂は死ななかったんだよ



20131216 日経ビジネス

◼︎20131216 日経ビジネス

◼︎
稲盛流の要諦を集約した「経営12か条」「リーダーの役割12か条」

「経営12か条」
1.事業の目的、意義を明確にする
2.具体的な目標を立てる
3.強烈な願望を心に抱く
4.誰にも負けない努力をする
5.売り上げを最大限に伸ばし、経費を最小限に抑える
6.値決めは経営
7.経営は強い意志で決まる
8.燃える闘魂
9.勇気を持って事に当たる
10.常に創造的な仕事をする
11.思いやりの心で誠実に
12.常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて素直な気持ちで


「リーダーの役割12か条」
1.事業の目的•意義を明確にし、部下に指し示すこと
2.具体的な目標を掲げ、部下を巻き込みながら計画を立てる
3.強烈な願望を心に抱き続ける
4.誰にも負けない努力をする
5.強い意志を持つ
6.立派な人格を持つ
7.どんな困難に遭遇しても、決して諦めない
8.部下に愛情を持って接する
9.部下をモチベートし続ける
10.常に創造的でなければならない

禅の根源的な教えに「即今、当処、自己を確かめる」というものがある
いま自分が置かれている状況の中で、本当の自分を見極め、自分しかできない最大限のことをする
それこそ、「誰にも負けない努力」にほかならない


◼︎スティーブジョブズ
自分の居場所は自分で作る
年を取れば取るほど、動機こそが大切だという確信が深まる
今日が人生最後の日だったら、今日やろうとしていることをやりたいか

◼︎ケリング
「ブランド経営で最も重要なことは、もの作りにおいて無理なシナジーを求めないこと」

ケリング傘下にある17の高級ブランドら、それぞれが個性を最大限発揮できるよう、独自に原料を調達し、工房や職人を抱えて商品を作る

「もちろん原料調達や製造工程を統合すれば、それだけで膨大な利益が出るだろう。だがそれをするとブランドは確実に台無しになる」

高級ブランドが今なお消費者を魅了するのは、長い歴史の中で培われてた技術や作り手の思い、そのブランドにしかない個性が商品に宿るため
ほかには代え難いこのDNAにこそ、ブランドの価値がある
そこを合理化してしまえば、ブランドのDNAや価値を損なうことにもなりかねない
「ブランド経営における唯一の戦略は創造性を伸ばすこと。クリエーションの中央集権化が最も危険な行為」

効率化すべき部分はとことん効率化する
しかしそうすべきでない部分はたとえ経営リスクを負っても徹底して非効率を貫く



20131125 日経ビジネス

◼︎20131125 日経ビジネス

◼︎小林一雅 小林製薬会長
社員としても、なにが会社のコア事業なのかが明確でないと、会社の目指すべき方向が見えづらく、社員がバラバラに別方向へ走っていってしまいます
そうすると結束力がなくなり、会社としてのブランドも、アイデンティティもなくなってしまう
それを防ぐために、譲渡しなければならない
卸事業だけではありません
医療機器事業も2012年5月に譲渡しました
当社として、医療機器事業にはやはり違和感があったんです
その違和感の正体はなにか
よくよく考えてみると、医療機器事業について経営トップが詳しくなかった
トップがきちんと理解できていない事業の成功は難しい
だって、詳しく知らなければ、小林製薬の原動力であるマーケティングや、開発、技術のすべてをいかせないですから
トップが詳しくないとアカンという考えは、買収時にも共通しています
これまで、いろいろな企業や事業を買収してきました
成功したものもありますが、失敗したものも少なくありません
なにが悪かったのかを振り返りますと、トップが深く知らない事業は成果が出ていないことが多かった
詳しくない事業であれば、その分野に詳しい人にトップは任せてしまう
報告を受けても、きちんと理解していなければ問題のタネが発生していてもわからない
気づいたときには大きな問題へと発展し、手遅れ
これでは、買収した事業を大きくしていくことなどできません
事業や企業を買収して、誰に任せるか
これは非常に重要な問題です
小林製薬では、買収する際にあるルールがあります
それは、買うと決める前から、誰をトップとして送り込むのかを決めるということ
買ってから決めるのではダメ
買収した会社にそのまま任せるのもダメです
小林流のビジネスモデルに転換させるためには、中途半端な人材を送り込むわけにはいきません
管理職だろうが現場社員だろうがエースを送り込む
ただ、エースを送り込むと、既存の現場が打撃を受ける
要するにエース社員を引き抜いてでも買う価値があるのかを徹底的に見定めるのです
仮に、極めて魅力的な企業が売りに出されたとしても、トップに据える人材が社内にいなければ、当社は買収を決断しません
それだけ、買収後のトップ人事は大事なんです


◼︎森下一喜 ガンホーオンライン社長
かなり独断と偏見が入っています
自分が納得しないゲームは作らないし、出さないという方針です
私自身、ゲームを作りたくて会社を興した人間です
社長になりたかったわけじゃないですから
上場企業としてこの方針が正しいかどうかはわかりません
ですが、ゲーム事業の本質は、面白いゲームを作り出すことに尽きる
これがない限り、戦略は成り立たないのです
ゲームは、生活を快適にするものではなく、あくまでも付加価値産業でしかない
そういった意味ではパズドラがなぜヒットしたかと聞かれれば、面白かったからとしか答えられません

問:
ゲーム業界は、はやり廃りが速く業績の浮き沈みも激しい
パズドラが大ヒットした中、言い方は悪いですが、「一発屋」にならないためには何が必要ですか
答:
「既存価値の最大化」「新たな価値の創造」という2点だと考えています


20131104 日経ビジネス

◼︎20131104 日経ビジネス

◼︎小林一雅 小林製薬会長
商品開発では「この商品が誰向けのものなのか」というわかりやすさが重要です
そこであえてコンタクト装着者向けとしました
このヒットを受けて当社の商品企画が「メガネの人向け」「裸眼の人向け」という横展開の商品を提案してきました
私の出した答えは「NO」です
担当者を厳しく叱りました
横展開で拡大して売り上げを増やすのも一つの手段ですが、それで商品のコンセプトが薄まってしまうようでは何の意味もありません
ブランドの力を大きくするため、あえて対象を絞るんです

◼︎藤田晋 サイバーエージェント社長
環境変化に取り残された企業はほとんど消滅しています
やはりどれだけ組織の規模が大きくても、環境が変わったと感じたら真っ先に動かなければならない
僕たちにはこの10年を振り返って、環境変化に対する耐性がみについていると思います


20131028 日経ビジネス

◼︎20131028 日経ビジネス

◼︎宮内義彦 オリックス会長
私が「効率」「効率」と口を酸っぱくして言うのは、日本型の経営手法が決して悪くないと思っているからです
日本型経営のいいところは人材を大切にするところです
欧米の企業はリーダーが組織を引っ張っていくピラミッド型で、社員をどんどん取り換えても、リーダーの推進力さえ落ちなければ目的を達成できます
日本型経営が作り上げた「人材を大切にする」という風土は世界に誇るべきものです
ただ、その思想は素晴らしいのに、結果が伴っていません
計数面では欧米企業に劣るけれど、日本的経営は素晴らしいーと叫んだところで、引かれ者の小唄にすぎません
いいところを残しながら、欧米企業に負けているところを近づける
人を大切にしながら、欧米企業並みに効率を高めていく
それができて初めて、いい経営をしていると世界に胸を張って言えるのではないでしょうか
私自身、この二つを両立させようともがいてきました

社外の方々にどう映っているのか分かりませんが、オリックスは極めてウエットな会社でふ
基本的に人員削減はしませんし、力を発揮できていない社員がいれば、最善の職場をできる限り一緒に考えます
社員に様々な選択肢を提供するために、事業を多角化してきたという面もあります

資源としての「人」の前に、社会を構成する人間としての「人」がある
その力を借りている以上、社会に接するように社員を扱うのは当然であって、資本の論理だけでどうこうしようと考えること自体が間違っていると思います

先ほど人員削減はしないと言いましたが、過去に一度だけリストラをしました
少人数ですが、1992年に消費者クレジット事業の人員削減に踏み切りました
もう二度とこんなことはしたくないと強く思いました
だからこそ「今日1日は新しい日」と考えて、日々事業を見直していくのです
常に合理性を追求して、効率の悪い部門から効率のいい部門に経営資源の再配置を進めていれば、後で大きくリストラする必要なくなります
新しい日本型経営を突き詰めたいと思っているからです

どの事業にも共通することですが、経営のポイントは流れに乗っているかどうかを見極め、分岐点を見誤らないようにすることです
常に変わる流れを見て、流れに乗っていれば外れないように舵を取り、流れから外れていれば乗るための方策を考える
それが経営者の役割です



日経ビジネス 20131021

◼︎日経ビジネス 20131021

◼︎小林哲也 帝国ホテル会長
帝国ホテルはやはり、「さすが」と言われなければならない
その対極が「帝国ホテルともあろうものが」という叱責です
お客様への評価は、極端に言えばこの二つだけ

20131007 日経ビジネス

◼︎20131007 日経ビジネス

◼︎宮内義彦 オリックス
当社の場合、営業の成果目標を「前期並み」という設定にはしませんから、毎年数字を伸ばして行かなければなりません
ただ、過去の資産から生じる収益はカウントしないので、常に新しいことにチャレンジしないと目標のクリアは困難です
自分たちで取り得るリスクを考えながら新しい分野に挑戦する
結果として、飛び地ではなく隣地の開拓になっていくわけです
私は「今日一日が新しい日」と思っています
過去の成功体験は引きずらず、その日、その日を全力で走る
それが変化の激しい今を生き抜く鉄則です

◼︎関家一馬 ディスコ社長
「組織は放っておくと複雑化していく」というのが持論

結局、仕組みやシステムを内製化できる企業が、勝ち残っていくのではないでしょうか
出来合いの汎用パッケージソフトとか、コンサルティング会社の考えた手法にもいい部分はあるのでしょうが、それすら自分でできたらもっと強い



20130930 日経ビジネス

◼︎20130930 日経ビジネス

◼︎松本晃 カルビー会長兼CEO
交渉を成功させるカギは、「準備8割、実際の議論2割」だと思っています
そこで重要なのは情報です
それもinformationという単なる情報ではなく、労力をかけてこそ取れる真に重要なintelligenceです
それを基に仮説を立てて、相手の本当の目的を考えるのです


◼︎澤田秀雄 エイチアイエス会長

オリンピックの招致も決まりましたし、今後、東京で事業を新たに展開したり、企業を買収したりということはお考えですか

僕は観光、雇用などで地方を元気にしていく方が面白いと思っています
東京が元気なのは1番大切だし、当たり前だと思うんです
だけど、地方も元気にしていかないと、格差が生まれてバランスが取れない
北海道から沖縄まで満遍なく発展させることが必要で、そのために観光業というのは非常に、いい素材だと思いますね


◼︎清川忠康 オーマイグラス社長
清川を支えたのは、聴講したグーグルのエリック•シュミットの言葉だ
「ベンチャーの誕生を歓迎するシリコンバレーですら、90%の人が新しいものに反対する」
清川はとにかく突き進むしかなかった



20140812・0819 日経ビジネス

◼︎20140812・0819 日経ビジネス

◼︎瀧口範子
マーケティングは戦略ですが、販売は売ることです
もし、戦略的決定が間違っていれば、どんなに抜け目なく売っていても、それは一時しのぎに過ぎません
つまり、戦略的に間違っている新規事業に参入し、それなりの商品がほどほどに売れたとしても、もっと高いレベルで考えて戦略的に正しい市場に参入していれば、その10倍は売れたということです
しかも前者の場合、売れていることによって、その優秀な販売担当者が会社全体を誤った方向に導きかねません
儲けが出ているのだからそれでいいと思いがちですが、実際には間違っている場合もあるのです

マーケティングはいつも未来を向いていなければならない
販売は手元にある今あるものを売ることですが、マーケティングはそもそも人が欲しがるものを作ることだとドラッカーは言っていました

ドラッカーは利益を出すこと自体を否定していたわけではありません
どこかの時点で黒字は達成しなければならないと考えていました
そうでなければ、企業は成り立ちませんから
しかし、利益の最大化だけを目的とし、すべての側面でそれを論理的な結末にしようとすると、社員を解雇したりして利用するだけで、彼らのためになることをやらなくなる



20130624 日経ビジネス

◼︎20130624 日経ビジネス

◼︎川野幸夫 ヤオコー会長
人を育てる上で、一番大切なことは何でしょうか
それは信じて責任を与えることです
簡単なことをやらせるのではなく、難しいことをどんどん任せる


20130715 日経ビジネス

◼︎20130715 日経ビジネス

◼︎加藤かずやす キリンホールディングス相談役
高い目標や厳しい計画を掲げることは必要です
しかし、考え方や夢といったものを現場と共有できなければ、厳しい計画は単に厳しいだけで終わり、絵に描いた餅になりかねません
大きなことを達成するには、現場の人たちの心の琴線に触れるようなコミュニケーションが不可欠です

現場の人たちの心を動かし、共感してもらえるよう、語りかけることこそ、リーダーの仕事ではないでしょうか
歴史上にその名を残す偉大なリーダーたちを見ても、それは明らかでしょう
現場の心を動かす言葉を持つためにも、リーダーは現場に行き、現場を知らなければなりません
「経営者が現場にやたらと行くのはどうか」といった考え方もあるとは思います
ですが、現場を知りすぎて困ることはないと考えています



20130701 日経ビジネス

◼︎20130701 日経ビジネス

◼︎川野幸夫 ヤオコー会長
儲けを優先して、お店側が売りたい商品を押しつけると、きっとお客様は不愉快な気持ちになるでしょう
しかしお客様の好みを聞き、相手のことを考えて、「こんなメニューはどうでしょう」と提案すると、きっと喜んでくれる
結果として販売が伸びて、ヤオコーの利益も増える
この順番が大事で、逆になると、一時的に商品が売れたとしても長続きしません



2013610 日経ビジネス

2013610 日経ビジネス

◼︎川野幸夫 ヤオコー会長
いちばん大事なことは、ぶれない経営哲学です
「売れればいい」「儲かればいい」ではなく、「何をすればお客様が喜んでくれるのか」
それを追求し続けることがヤオコーの存在理由であり、目的です
その目的を実現させるためには、「商いのコンセプト」をはっきりさせることが大切です
「何屋になるのか=どんなスーパーを目指すのか」を明確にして、それを充実させるために努力をずっと続けていく

多くの企業の経営者は「景気が悪くなり、競争が激化したからだ」と、業績低迷の理由を外部に求めました
私は「問題は自分たちの中に潜むのではないか」「経営モデルに問題はないのか」と自問自答を繰り返しました
何度も自社やライバルの店舗に足を運んで気づいたのが、ゾッとするような現実です
看板だけ変えれば、ヤオコーのお店も他のチェーンとまったく変わらない
生鮮品、加工食品、日用品などの商品から売り場まで全くと言っていいほど同質化していました
いろいろな商品があるように見えて、何の特徴もない「よろずや」に、ヤオコーもいつのまにかなっていた
企業も人間も弱いもので、なんとなく上手くいっていると進歩がなくなってしまう
経営において重要なのはライバルとの差異化です

コンセプト
「豊かな食生活を実現する」


◼︎川村誠 京セラ相談役
たとえばリーマンショックの後、京セラは人員削減をすることなく、難局を乗り切ることができました
経営理念の1つに「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」とあったからです

80近くある理念の中で「私心のない決断をする」を重視しました



20130415日経ビジネス

◼︎20130415 日経ビジネス

◼︎三枝匡 ミスミグループ
小さくなった事業組織のトップには「気骨の人材」を抜擢します
どんな組織にも、どの世代にも必ず「血の騒ぐヤツ」がいるものです
こういう人材を探して、抜擢することが重要です
リーダーには向き不向きがありますから、血の騒がない人には、地道な作業を着実に積み重ねる仕事を担当してもらうのがいい
それが人を生かす道だと思います

◼︎遠山 正道 スマイルズ社長
当時、私の部署にいた先輩が、ある日ガムを噛みながら仕事をしていました
不思議に思って「職場でガムを噛んでもいいんですか」と尋ねたところ、は私に「それはおまえが考えろ」と言うのです
世の中にはいろいろな受け止め方があるでしょうが、要するに「職場でガムを噛んでいるか悪いかなんていうことは三菱商事の規定の中に書いていないから、自分で判断して自分で責任を持て」と伝えたかったのだと思います
そして会社における社員の振る舞いというのは、すべからくそういうものだということを彼は私に気づかせてくれたのです
ただこうした指導方法はうまく回っているうちはいいのですが、単なる放置状態になる可能性もあります
新人をうまく育てるには、部下を信頼して判断を任せることと、上司が常に見守っていることのバランスが重要だと思います


20130408 日経ビジネス

◼︎20130408 日経ビジネス

◼︎三枝匡 ミスミグループ本社
企業の改革を成功させるには、「今、そこにいる人々」を元気にすることが必要です
「この仕事は面白い」
彼らがそう思って、1つの戦略の実現に向かって一丸となって頑張る姿を実現することが、欠かせません

リストラや事業の切り売りを実行した日本企業で、その後に社員が元気になって事業の戦闘力が著しく高まったというケースは非常に少ない
リストラによって一時的に赤字を減らしただけで、組織内の仕事のやり方は全く変わらず、業績を伸ばすための戦略も作動しないままという企業が大半です

コールセンターの改革は難航しました
2度の挫折を経て、3度目の正直でようやく狙った姿を実現することができました
実に6年の歳月を要したのです
追い詰められた企業の事業再生であれば、2年くらいで片付けるべき改革でした
私の経営は速攻と見られがちですが、必要となれば時間軸を長くしたり、時に「止まれ」の信号を出したりして、組織が壊れないように気を使うことも多いのです


◼︎鈴木喬 エステー会長

上司だったら、新人社員に何をやってもらえばいいのか、意外と難しい問題だと思います
ただ言えることは、配属された部署にある一番下っ端の雑巾がけみたいなこと、つまりだれでもできるルーティンワークをひたすらやってもらうしかないでしょうね
最初から上等な仕事を与えてもこなせないからです
下積みを通じて「会社とはなにか」を体感してもらいます

◼︎石塚邦雄 三越伊勢丹ホールディングス会長
社内研修でよく話すのは、
「自分が愛されるには、まず相手を愛さなければならない」ということです
自分が嫌っている人間は、何か煙たいなと相手も思っている
そんな姿勢では良い結果を生むのは容易ではありません

お互いが相手を愛する姿勢で仕事に取り組むことが、三越伊勢丹が統合効果を発揮し、30年後も輝くためには欠かせません



20130325 日経ビジネス

◼︎20130325 日経ビジネス

◼︎古森重隆 富士フィルムホールディングス
将として一つのカギになるのは「オーナーシップ」だと思います
いかなる時も会社や組織の問題を我が事として考えることができるか
それが、リーダーとしての成長スピードに大きな差を与える

「製品が悪い」「工場が悪い」と不満を言うのではなく、大事なのは自分でなにをやったか
問題があってもそれを他人のせいにするのではなく、自分でほかへ働きかけながら解決することが大切だと悟りました
そのあとは何でも自分の責任と考えて動くようになりました

伸びる人は仕事を通じていろいろなものを吸収し、成長してきたということでした

また、私は「学びで時にこれを習う」という言葉を精神の糧にしてきました
歴史書や哲学書、新聞、雑誌などを通して、思考や史実、現実を学ぶ
それをおさらいして実践し、実践を通して学んだことを蓄積していく
これができる人とできない人では幾何学級数的に差が開くのではないでしょうか
そこに、決断できる強さが備われば、リーダーとして一回りも二回りも成長するに違いありません


20130401 日経ビジネス

◼︎20130401 日経ビジネス

◼︎三枝匡 ミスミグループ本社
経営スキルの向上とは、言い換えれば自分なりの「経営フレームワーク」を増やしていくことです
フレームワークとは、物事の構造や本質を理解し、わかりやすく説明するための道具
その道具をたくさん身につけた人こそ、リーダー能力の高い人です
優れた経営者は、混沌を単純化する能力に長けています
目の前の状況が社員にはグチャグチャに見えていても、優れた経営リーダーは「この問題はこういうことなんだよ」と単純化して社員に分かりやすく伝えます

QCTは、「quality(高品質)」「cost(低コスト)」「time(短納期)」の略です
お客様は安価で高品質で早く手に入るのであれば買ってくれるはずという論理です

言っておきますが、負けている要素を少しずつ「改善」していくという感覚では、大した成果は期待できません
何らかのイノベーションを編み出して、それをきっかけにQCTの競争優位性を一気に生み出すような勝負を仕掛けることができれば、事業は大きく飛躍します
一方、私が就任する前のミスミは、本業の優れたビジネスモデルを持ちながらも、深刻な「病気」にかかっていました
第一の病気は、本社が事業の「多角化」に浮かれていたことです
本業を忘れ、小さな新しい事業に次々とてをつける、社内ベンチャー騒ぎが続いていたのです
第二の病気は、過剰なアウトソーシングでした
コールセンターも配送センターも外注し、働いているのは派遣社員でした
社長就任後、長く続いてきたアウトソーシング方針をひっくり返しました
「持たざる経営」から「持つ経営」に大きく振り子を戻したのです
コアコンピタンスに当たる仕事を他人様に委ねると、事業の堕落を招くというのは経営のセオリーです

私が効率よく問題点を探すことができた理由は簡単です
問題を整理するためのフレームワークを持っていたからです
過去の経験を「経験談」ではなく、フレームワークの形で蓄積していたことを意味します

そもそも経営者であれ社員であれ、ビジネスマンの行動は必ず3枚セットで動いています
1枚目が「現状認識•反省論」2枚目が「方針•戦略」、3枚目が「アクションプラン」です

事前準備なしに走り始めるのは、素人のやり方です
改革を始めてからの試行錯誤で成否を決めるものではないのです
とりわけ重要なのが、1枚目です

◼︎岩田松雄 元スターバックスコーヒージャパンCEO
社会の変化は激しく、自分が就職した企業や業界が30年後にどうなっているかなんて誰にもわかりません
慎重になるのもうなずけます
ですが、そんな不確実な状況だからこそ、「自分はいったい何をしたいのか」という根源的な問いに対する答えを見つける努力が重要だと思います

価値観は多様化し、ある意味で画一的な人生から人は自由になったとも言えます
ですが、その自由の裏返しとして、個人が自分なりの答えを見つけなければならなくなっているのです

私は「自分はなにをすべきか、なにを成し遂げたいのか」という人生における目標を「ミッション」と呼んでいます
私の好きな経営戦略の本の一つがジム•コリンズ氏の「ビジョナリーカンパニー」です
その中に企業戦略の神髄とは、「情熱を持って取り組めること」「世界一になれること」「経済的原動力になるもの」の3つの円の重なる部分の領域を目指すことにある、というくだりがあります
これは個人レベルでも同じだと私は考えてます
「好きなこと」「得意なこと」「人のためになること」という3つの要素の重なる部分を追求すれば、自分が追求すべきミッションが見えてきます
ミッションは立場や経験によって変わっていくものです
進化すると言ってもいいかもしれません
若い頃は自己実現や家族の幸福などのウエートが高いでしょうが、出世して立場が上がれば、部下のことや部署全体のこと、取引先のことなども含めて「何を成すか」を考えなければなりません

明確な目標を持って業務に取り組むのと、漠然と頑張ろうとするのでは、表に出る結果は大きく異なってきます
意識を変えるだけで、得られる効果は劇的に変わるものです

私自身の経験を振り返ってみても、無駄だった経験は一つもありません
とはいえ、目の前の仕事で実績を出すというのは、大抵の場合は非常に苦しいことです
だからミッションが必要になる
「いま頑張るのは、将来こうするため」という意識があれば、自分が前に進んでいる実感が持て、仕事にも意欲が湧いてきます

自分たちはなんのためにこの業務、この事業をしているのか明確に説明できなければ、人はなかなかついてきません

従業員の離職率は2%にまで下がり、教育への投資もしやすくなりました
離職率の高い時は人への投資をしにくいものですが、あえて先行してそれに取り組むことで、好循環を生むことができました

まずは、付き合う友人を選ぶということです
一緒にいて文句ばかり言う人や、自分の元気がなくなる人とは、無理につきあわないほうがいいでしょう
その代わり、パワーをもらえるような人とはしっかりと向き合うべきです
ほかの部署でも構わないので、尊敬できる上司や先輩を見つけて、その人のようになることを目指して頑張るというのも有効です
次は読書ですね
多く読むことに越したことはありませんが、それよりもいいと、おもった本は何度も繰り返して読む度に新たな発見があるものです

若い人には無限の可能性があります
自分はこの程度と思わず、積極的に自らのミッションを持ってそれに挑んで欲しいと思います



記事検索
応援よろしくお願いします!
人気ブログランキングへ
人気ブログランキングへ

にほんブログ村 株ブログへ
にほんブログ村 株ブログ 株日記へ
にほんブログ村 経済ブログ 金融経済へ
にほんブログ村 経済ブログへ


  • ライブドアブログ